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Yuki Nekomiya

Chocobo (Mana)

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小話: 儚き夜を胸に抱いて(11)

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 手を開いて、握る。ぎゅっぎゅっと何度も繰り返す手は見慣れた自分のもので、動きも自分の意志によるものだ。そこにはほかの誰の意志も介在していない。少なくとも、今は。
「……まぁ、そんなことだろうとは思ってたけどさ」
 ぽつりと零れ落ちた言葉は、思ったよりも拗ねた響きになっていた。自室として与えられた部屋は広くて、ひとりだと余計に虚しさが募る。
 ため息をひとつついたラサラスは、意味のない動作をやめて、手をぱたりと投げ出した。ごろりと横たわったベッドの上、見上げる天井は高く遠い。
 うすうす、何かあるだろうとは思っていた。何らリスクのない方法など無いだろうとは思っていたし、都合の良い奇蹟なんてものは存在しないとも思っていた。だからこれは、想定内であり必然でもあるのだろう。再会した彼女が自分に投げつけた言葉の意味を思えば、彼女にとって『自分』がどう『視えて』いるか、考えるきっかけも時間も十分すぎるほどにあった。
 だから、予測も覚悟もとっくに済んでいた。改めて告げられたところで衝撃はない。ただひとつ気がかりがあるとすれば、『自分』がいつまで『自分』でいられるか、だが……それとて、自分だけの悩みではない。
 世界はいつだって美しいけれども厳しくて、いつだって誰だって無残に可能性を断ち切られることがある。明日をも知れない命なのはみな平等で、だからこそ悔いのない未来に向かって全力疾走するように生きている。向かう先がたとえ崖なのだとしても。
 理不尽な終わり方を迎えるのだとしても、周囲の仲間たちにより良い何かを残すことができれば、それでいい。そう、割り切るしかない。
(……とりあえず、寝よう)
 瞼を閉ざせば、柔らかい睡魔がひたひたと押し寄せてくる。抗わずに身を委ねれば、すうっと意識が落ちた。
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