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G'emberto Nunh

Titan [Mana]

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FF14 (勝手に)外伝 亡国の冒険者達 5

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第六星暦 1557年 グリダニア 国境地帯 
 
 ギラバニアとグリダニアの国境は、帝国のアラミゴ侵攻以来閉鎖されていて、通過するには許可を得なければ成らない。
入国にはその人物が精霊の意思に叶うかどうかの審査があり、幻術士数人がその審査に当たっている。例え避難民と言えども審査に合格しないと国境を越える事は出来ないし、国境を超えてからも
黒衣の森やグリダニアに定住できるかどうかは「精霊」の意思(を代弁する幻術士)に掛かっていた。
 その為、一般の避難民の方は既に長蛇の列ができている。
グリニア市民の関係者はそれとは別に審査の列が有り、そちらは数組しか並んでいなかった。
レナ達の前のヒューランの家族は、「こちらでは受け付けられません、向こうの列に並びなさい」と言われ肩を落としていた。

 レナは警備兵に身分を証明する物を求められて、ダンから預かったセラからの手紙と日頃形見として持ち歩いていた父の鬼哭隊の指輪を見せると事情を話した。
「なるほど、あなたの御父上は元鬼哭隊の隊員で、更に幻術士ワ・セラ・ヌン様の御身内と言う事ですね、今、確認しますのでここでしばらくお持ちくだい」
警備兵はそう言うと上司らしい幻術士の元に指示を仰に行った。
幻術士は胡散臭そうにレナ達を見ている。

 ところがその時、先程の家族の父親が
「おい、オレ達は三日もここで足止めされているんだ、もう水も食い物も無いんだ、お前この荷物は食い物だろう?」
そう言うと、マリアに襲いかかり、バックパックを奪おうとした。
警備兵達が
「おい、貴様、やめろ!その手を離せ」と叫びながら駆けつけて来る
先ほどの警備兵とその上司らしい幻術士も一緒だ

その時「お姉ちゃんを苛めるな!」
エンベルトはそう叫ぶと、姉のバックパックを掴んでいる男に向かって
右手を広げて突き出した。
エンベルトの右手から「気」が飛び出しそれは岩に姿を変えて男を攻撃する。
「うわぁなんだ」
男は堪らず、手を離すとヘナヘナと座り込んだ、エンベルトはその場で気を失って倒れこんだ
 
 「なんと、『ストン』、いやこれは『ストンラ』か、幻具も使わずにこんな幼い子供が!」
幻術士は先ほどとは態度が急変した。
「レナ殿でしたな、御子息は以前からこの様な?」
「いえ、こんな事は今日が初めてです」
「そうですか、御子息に今までに何か変わった様子はありましたか?」
「そんな、さっきまで全く普通の子供だったんです、あ、でも良く動物達と話ができるって言ってましたわ、それにこの森に入ってから何か誰かの声が聞こえると言ってましたが・・・」
レナも混乱している、人に怪我をさせた事で、何か罪に問われるのではと思ったからだ
「道士様、息子はエンベルトは・・・」

「そうですか、まさか生まれながらに精霊の声を聞けるのか・・・大丈夫です、エンベルト君はどうやら幻術士としての素晴らしい才能がある様です。皆様の身柄は私が責任を持って保護いたします、このままグリダニアまでお連れしますので少しここでお待ちください」
 幻術士は国境警備兵に声を掛けると、あれこれ指図をした後、一時間ほどでレナ達の元に戻ってきた。「チョコボキャリッジを用意させました、皆様これに乗って下さい」
エンベルトはまだ眠ったままだ

 「この後の事ですが、エンベルト君は『顕老樹瞑想窟』で『エ・スミ・ヤン』様が特別に謁見してくださる事になります。これは大変名誉な事ですよ。」
「まぁ『エ・スミ・ヤン』様と言えば、あの角尊の?本当ですか?」
キャリッジの中で、そう聞かせれて、レナは驚いた、鬼哭隊の隊員だった父から角尊の事は聞いて知識だけは有る、生きる神の様な存在のはずだった。
「そんな偉い方がエンベルトに会っていただけるなんて、もし粗相でもしたらどうしましょう」
「はは、エ・スミ・ヤン様はそんな恐ろしい方ではありません、きっとエンベルト君にも
皆様の為にも良い結果になると思いますよ、皆様には旧市街に部屋を用意して有りますから到着したらそちらでおやすみ下さい。」
エレゼン族の幻術士「ティエラン」はそう言うとレナに微笑んだ。

しばらくしてエンベルトが目を醒した
「あれ?。ここは? 僕は? お母さん? おじさんは誰?」
「ああ、目を醒したね、とりあえずこの水を飲んで、これはローヤルゼリーから作ったお菓子だよ食べて見なさい、あ、皆さんもぞうぞ」
「甘い、美味しい!、お姉ちゃん達、これ美味しいね」
エンベルトは喜んだ、狩猟生活中心の生活では食べた事の無い味だった。
「本当に、何もかもご親切にありがとうございます」
レナはティエランに礼を言ったが
「幻術士として優れた素質の有る子供を見つけるのが私の本来の任務なんですよ、エンベルト君の様に幻術の才能の有るお子様は精霊からの贈り物としてグリダニアでは誰からも大事にされます、あなた達もその御家族と言う事で優遇されますからご心配なされずに」
 その後もグリダニアまでの道中にレナとエンベルトは色々と質問を受けた。
「エンベルト君は誰かの傷や病気を治した事はあるかな?」
「ううん・・・あ、僕が転んで怪我をした時にシ・ルン兄ちゃんが治してくれた、僕も真似して
グリアが怪我をした時に治した事があったよ」
「レナ殿『シ・ルン』氏とはどなたですか?『グリア』とは?」
「ルンさんは夫の友人で道士の修行をされた方です、エンベルトの事は良く可愛がって遊んでくれていました。
『グリア』は『グリフィン』の子供ですわ、私達は狩の時はグリフィンを使うんです、だから子供の頃からグリフィンがチョコボ代わりなんです」
「なるほど、どうやらそのシ・ルン士がエンベルト君の幻術士としての才能を見出して、早期教育をしていたのでしょうね。それで先ほどのストンラも説明がつきます、しかし不思議だな?
その様な名の道士は聞いた事が無い、おそらく高名な幻術士の仮名なのだろうが?」
ティエランはそれで納得した様であったが、実はそれは大きな勘違いであった。
 エンベルトの放ったのはストンラでは無く赤魔道士のヴァル・ストンであり、グリアを癒したのも幻術士のケアルでは無くヴァルケアルで有る。
 どちらも、エンベルトが以前シ・ルンから貰って大事に身につけている、赤魔道士のクリスタルの破片がなせる技で有る。
もちろんこの事はシ・ルンが想定した事では無い、彼にしてもクリスタルの破片にその様な力が有るとは思ってもいなかったし、数回見ただけの赤魔道士の技を僅か三歳のエンベルトが使えるなどと言うのは、考えた事も無かったからだ。
そして、この当時のグリダニアにはまだ赤魔道士についての知識はなく、レイナもあえてそれに触れなかったのでティエランは道士=幻術士と思い込んだのだった。
 だが結果的にティエランの勘違いがエンベルト達に幸運をもたらした。


グリダニア 旧市街 顕老樹瞑想窟

「エ・スミ・ヤン様、グ・エンベルト・ティアを連れて来ました。
「道士ティエラン御苦労様でした、この子がその?」
「はい、父はグ族の族長グ・ロレンツォ・ヌン、母はジャ族出身のグ・レナ・レオ、精霊評議会のワ・セラ・ヌン様とは縁戚だそうですが・・・
 それとシ・ルン・ティアと名乗る道士からどうやら幻術の初歩を教わっていた様ですが詳細は不明で
その様な名前の道士も存在しません」
「そうですか、短時間でそこまでの調査ご苦労様です、あぁこの子供のご家族は?」
「はい、ワ・セラ殿の御宅の近くに部屋を用意しました、今はセラ殿と一緒にいると思います」
「では、あなたはセラ殿の所に行き、この子は数日幻術士ギルドで預かると伝えて来てください、
詳細の説明はセラ殿に任せれば良いでしょう、ご苦労様でした」
 
エ・スミ・ヤンは微笑みながらエンベルトに話しかけた
「エンベルト君、君は森の声が聞こえるそうだね、それはここでも聞こえるかな?」
「うーんと、さっきとはちょっと違う、あ、樹のお爺ちゃんの声だ」
「ほう?そのお爺ちゃんはなんて言っているかな?」
「えーと、『良く来たね、僕達の事を待っていた』って・・・あ、お爺ちゃん何言ってるか難しくて分かんないよ!」
「他には何か聞こえるかな?」
「えーっと小さい木の人達と白猫さん達、早く一緒に遊ぼうって言っている」
「白猫? ああモーグリー達だな、また勝手に入り込んでいるのか、まぁ良い」
「エンベルト君はこれから、ここで皆と遊ぶんだよ、そしてお爺さんの言っている事がわかる様に勉強しないといけない、わかるかな?」
「はい」
それと、これから大事な話をするから良く聞いてくれるかな?」
「はい」
エンベルトは素直に頷いた。
 少年の様に見えてもエ・スミ・ヤンは二百歳を超えている、ただの『お兄ちゃん』では無い事は三歳のエンベルトにも何となく理解出来た。
 一方、エンベルトの様子を見たエ・スミ・ヤンは一眼で、エンベルトが使った術は「環境エーテル(大源、マナ)」を使った幻術では無く、体内にもつ魔力(小源、オド)を使った魔法だと見抜いていた。
 「ここにコップがある、この水をこうするとどうなるかな?」
エ・スミ・ヤンはコップの水を壁に向かって投げかけた
「水は無くなります」
「その通りだ、このコップは君の体、水はエーテルと言って魔法や人の命の元になる物だ」
「うーんと、はい」
「良いかな、この水が無くなると人は死んでしまう、君が使った魔法はそう言う物で、とっても危ない物なんだ、だからこれから私が危なく無い魔法の使い方を教えてあげる、どうだわかるかな?」
「よくわからないですけど、ティエランのおじさんがくれたロイヤル何とかって言う御菓子はまた食べられますか?」
「そうか、お菓子か、魔法よりもお菓子の方が欲しいよな」
エ・スミ・ヤンは笑うと、道士の一人を呼んでだ
「これからはこのおじちゃんの言う事を聞くんだよ、ちゃんと出来たらお菓子をあげるから」
「はい!」
エンベルトは嬉しそうに答えた
エ・スミ・ヤンは真剣な顔するとその道士に向かって
「良いか、この子はミコッテながら角尊に匹敵する魔力を秘めている、角尊の子供達と同じ様に教育するんだ、任せましたよ」
「はい、了解しました」

第七星暦 元年 西ラノシア エールポートの旅宿

「こんな感じで生き残った私はグリダニアで幻術士としての修行を始めたそうです。
母や姉には週末に会える程度になってしまいましたが幻術士ギルドでは私と同じ位の歳の子供も修行に励んでおり、特に寂しくはなかったですね」

「そうか、苦労したんだな、レナさんや残った二人のお嬢さん達はグリタニアで健在なんだな
良かった。」
「はい、母はその後、鬼哭隊に入って、隊長になって今は引退しています。姉達は革細工ギルドで働いていましたが、二人共結婚して今は子供もいます」

「しかし、お前は何だって冒険者をやっているんだ? グリダニアで幻術士になったのなら地位も名誉もあっただろうに?」
どうやら、まだ話を終わる事は出来なそうだった。
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