久しぶりに米国の宇宙船が着陸こそしませんでしたが月まで行きましたね。
明日の午前中に帰還予定です。耐熱シールドにちょっと不安があり、
無事に帰還できれば良いのですが。
人類が初めて月面に降り立ったのは、1969年7月20日(日本時間21日)、
アメリカのアポロ11号ですた。なんと 今から57年も前のことです。
https://www.youtube.com/watch?v=BcIRVmK3j6Yその後1972年12月19日のアポロ17号まで、計6回の有人月面着陸を成功させています。
イメージSS (本文と関係ありません)
管制室
こちらヒューストン
きめミス11号 聞こえますか ピー
月!
こちらきめミス11号
これは全ララフェルにとっては小さな一歩だが、きめミスにとっては偉大な飛躍だ
BGM アポロ/ポルノグラフィティ
https://www.youtube.com/watch?v=q_8ulbgIF5wこの頃はIC(集積回路)が開発されてまだ間もない時期、
アポロに積み込まれていたコンピューターはどんなシロモノだったのでしょう。
需要があるかどうかわかりませんが、アポロに積まれたコンピューターについて
ご紹介しましょうwwwww
この おこんぴゅ様 は、
アポロ誘導コンピュータ(Apollo Guidance Computer、AGC)と呼ばれる
アポロ宇宙船の全航行機能を自動制御し、宇宙飛行士が飛行情報を確認/修正するために使われた、
リアルタイム組み込みシステムでした。
現代のPCとは違い、テンキーレベルのキーボードと5桁x3行の数字を表示する
デジタル表示があるだけのものでした。
AGCは1966-1975年に製造され、BlockIと改良型のBlockIIがあります。
ちなみに 世界で初めてのトランジスタラジオは1954年 日本では1955年
コンピューターは 1930年代の機械式 1940年代にリレー式から真空管式を経て
1956-57年頃からトランジスタ式になりました。この頃は、フェライトコアの非線形特性を
使ったパラメトロンを用いた計算機もありました。
アポロのコンピューター AGC はこんなのです。
https://www.youtube.com/watch?v=ndvmFlg1WmE何を言っているのか全然わかりませんwww
実物の修復プロジェクトの動画全44本・・・w 高画質で物凄く詳しいです。
https://www.youtube.com/playlist?list=PL-_93BVApb59FWrLZfdlisi_x7-Ut_-w7これをレストアしようというのですから すごいです。
まあ とにかくごつい!w ものすごく頑丈に お金に糸目をつけず作られています。
仕様ワード長16ビット、データ15ビット、パリティ1ビット。
ソフトウェアの大部分はコアロープメモリと呼ばれる特殊なROMに格納、
小容量の読み書き可能な磁気コアメモリ(RAM)をデータ格納用に備えている。
宇宙飛行士はDSKY(ディスキー)と呼ばれる数値表示部とキーパッドから構成される
装置でAGCとやりとりする。AGCとDSKYは、アポロ計画のためにMIT器械工学研究所で
開発された。AGCは初期の集積回路を採用したコンピュータの1つである。
月への飛行には毎回2つのAGCを使った。
ひとつは司令船で、もうひとつは月着陸船で使われた。
指令船のAGCは誘導/航行システム (G&C) の中央部にあった。
月着陸船のAGCではアポロPGNCS(一次誘導/航行/制御システム)が動作していた。
設計したのは
チャールズ・スターク・ドレイパー率いるMIT器械工学研究所。
アポロ誘導コンピュータは初期の
集積回路(IC)を使って作られた。
ちょうどIC(集積回路)の出始めの頃。
当時は大規模集積回路(LSI)のCPUなんてない。
電卓向けのLSIですら、できたのは1970年頃のこと。
Block I バージョンは3入力のNORゲートIC4,100個のICを使った。
次の Block IIは3入力NORゲートを2個入れたICを2,800個使っている。
1モジュールには120個のICが搭載され計240のNORゲートがあった。
※NORゲート:否定論理和の論理ゲート。
全ての入力の論理和をとったものの反転。
全ての入力がLowの場合のみ出力がHighになり、
Highの入力がひとつでもある場合はLowを出力する。
NANDゲートと同様 functional complete
現代のメモリーで主流のNANDではなくNORゲートを使ってるのが興味深い。
当時はResistor-transistor logic (RTL)が主流で、
この場合NOR回路が使いやすかったかららしいです。
参考SS FF14のUFOに使われている集積回路基盤
このICを作ったのは今は無きフェアチャイルドセミコンダクター
回路はRTL(Resistor-transistor logic)。RTLは1個のトランジスタと2個の抵抗器で
インバーターが作れるなど部品が少なくて済むが、許容ノイズが100mVと極めて低く、
後に他社からDTL(ダイオード・トランジスタ・ロジック)が出たので、
このICは結局あまり売れなかった。
パッケージングはフラットパック (flat-pack)とよばれるもの。
ICを120個搭載したモジュール同士は半田付けよりも信頼性が高い
ワイヤラッピングで相互接続しそれをエポキシ樹脂で封止。
これなら、宇宙船の衝撃に耐えられそうです。
※ちなみに1968年にフェアチャイルドから独立した技術者達がインテルを作った。
この頃のフェアチャイルドは今のインテルの様に、斜陽の道を辿っており、頭脳流出
が止まりませんでした。歴史は繰り返すのでしょうか?
このコンピューターには、すべて同じICが使われている。
https://www.youtube.com/watch?v=2KSahAoOLdU&list=PL-_93BVApb59FWrLZfdlisi_x7-Ut_-w7&index=1の8分30秒あたりから見える10ピンくらいのICがそれか?
各部がモジュール化されていて、交換が容易になっている。
メモリー 当時はフラシュメモリーなんてない
なんとフェライトコアに電線を巻いた コアメモリーが使われていた!
微細なフェライトコアが磁化することで、電源を切っても記憶が保持された。
RAMは磁気コアメモリ
ROMはロープコアメモリが使われ、どちらもサイクル時間は11.72μ秒。
メモリのワード長は16ビットで、そのうち1ビットはパリティビット。
CPU内の16ビットワードは、14ビットデータと1ビットのオーバーフローフラグ、
1ビットの符号フラグから成る。
ロープコアメモリー(ROM)
https://www.youtube.com/watch?v=hckwxq8rnr0&list=PL-_93BVApb59FWrLZfdlisi_x7-Ut_-w7&index=37ロープコアメモリーの仕組みは17'54あたりからをどうぞw
コアメモリ(RAM)は こんなの
モジュールにはERASABLE MEMORY MODULE 消去可能なメモリーモジュールと書かれている。
https://www.youtube.com/watch?v=AwsInQLmjXc&list=PL-_93BVApb59FWrLZfdlisi_x7-Ut_-w7&index=8無数の格子状に交差する電線と、それに絡げてある小さなフェライトコアからなる。
拡大鏡で見ないと判らないくらい微細。
コアメモリが採用された理由は、当時はこれが最も集積度が高い、容量の大きなデバイス
だったかららしいです。
最も低いバンク(バンク0)がRAMであり、それ以外はROM。
Block I では当初12KワードのROMを持っていたが、後に24Kに拡張された。
Block II は32KワードのROMと4KワードのRAMを持つ。ROMの方が大容量だった。
1ワードが16ビットということは、BlockIIでは
ROMは 32Kx16bit=512Kbit=64Kバイト?
RAMは 4Kx16bit=64Kbit=8Kバイト??
参考まで、TK-80は初期状態でROM 768バイト、RAM 512バイトなので、
月まで行く必要のあったアポロのコンピューターは、それよりも遥かに多い。
後のMS-DOSになると、コンベンショナルメモリーは640Kバイト(RAM)だった。
DSKYテンキーと高電圧エレクトロルミネセンス・ディスプレイによる数字のみ表示部からなる。
表示部は数字毎に7セグメントで表示され、5桁x3行。
これで全てのデーターを表示していたのは驚き。デジタル表示はLEDやニキシー管ではない。
赤色LEDが開発されたのが1962年、黄色などは1970年代
数字を表示する7セグメントLEDは1960年代後半から1970年代に開発されたので、
まだこの時期は出始めの頃なので採用されなかった様だ。
DISKEYの実際の画像
https://www.youtube.com/watch?v=feRCZyLzAwA&list=PL-_93BVApb59FWrLZfdlisi_x7-Ut_-w7&index=35セグメントはBlockIでは電気機械式リレー制御のため、表示の更新速度が遅かった。
Block IIではもっと高速なシリコン制御整流器が使われている。
3行の5桁の数字で八進数か十進数が表示される。
この3つの数値で宇宙船の姿勢を表すベクトルを表示したり、
必要な速度変化のベクトルを表示したりする。
https://www.youtube.com/watch?v=-3xK0O7lnNs&list=PL-_93BVApb59FWrLZfdlisi_x7-Ut_-w7&index=26データは内部では国際単位系で保持されているが、表示は米国慣用単位
(ヤード・ポンド法)を使っている。この電卓型インタフェースは、
このタイプのものとしては世界初のデジタル制御パネルである。
司令船はふたつのDSKYを備えていた。ひとつはメイン計器パネルにあり、
もうひとつは六分儀のそばに設置されて慣性誘導装置を調整するのに使われた。
月着陸船にはひとつのDSKYがAGCに接続されていた。
2009年、DSKY1台が一般向けオークションに出品され、50,788ドルで落札された。
クロック周波数AGCの駆動クリスタル周波数は2.048MHz。
1976年発売のTK-80のCPU:Intel8080A互換のμPD8080A と同じクロック周波数w
(現在のPCのCPUは、その1000倍のギガヘルツ台)
ただこれをそのまま使うのでは無く、分周されて4相の1.024MHzとしてAGC内で使われた。
さらにそれを分周して512kHzの信号を生成し、これを「マスター周波数」と呼び、
この信号はAGC以外のアポロ宇宙船のシステムを同期させるのに使われた。
セントラルレジスタ
AGCは4本の16ビットレジスタを汎用的に使用した。
これらをセントラルレジスタと呼ぶ。
命令セット命令フォーマットは3ビットがオペコードで12ビットがアドレスとなっている。
Block Iは11種の命令、TC, CCS, INDEX, XCH, CS, TS, AD, MASK(基本)と
SU, MP, DV(拡張)を持つ。
先頭の8個は基本命令と呼ばれ3ビットオペコードで直接指定される。
残り3個は拡張コード命令と呼ばれ、特別なINDEX命令(EXTENDと呼ぶ)の直後に実行。
ソフトウェアAGCの要求仕様が定義されたとき、必要なソフトウェアやプログラミング技法は
存在せず、一から設計する必要があった。
AGCのソフトウェアはAGCアセンブリ言語で書かれ、コアロープメモリに格納された。
単純なリアルタイムオペレーティングシステムであり、最大8個のジョブを
バッチジョブスケジューリングシステム(EXEC)で走行させることができる。
これにはプリエンプティブでないマルチタスクが使われる。
これはアポロ12号で使われたプログラムコードをプリントアウトしたもの
https://www.youtube.com/watch?v=-y37tXoBDx0かなり分厚い。
後述するアポロ11での1202エラーのFixも含まれている。
ソフトウェアの大部分は書き換えできないコアロープメモリに置かれていたが、
重要な部分は読み書き可能な磁気コアメモリに置かれていた。
このため、DSKYインタフェースを使って宇宙飛行士がプログラムを上書きすることも
可能であり、アポロ14号で実際にそれが行われた。
Block IIBlock II バージョンのAGCは1966年に設計された。Block I のアーキテクチャを
踏襲したがRAMを1Kワードから2Kワードに拡張している。ROMも24Kワードから
36Kワードに拡張されている。命令も11種から34種に拡張され、Block I の
入出力関連のレジスタ群が入出力チャネルに置き換えられた。
実際に最初に月まで行ったAGCは Block II である。
Block I バージョンは無人飛行のアポロ4号から6号までと、
発射台での予行演習中に火災を起こし3人の宇宙飛行士が星になって、発射がキャンセルに
なったアポロ1号に搭載されていた。
Block II でメモリと命令セットを拡張することが決定されたが、Block I の制限の
多い3ビットのオペコードと12ビットアドレスという構成が変わらなかった。
PGNCSの障害PGNCS(一次誘導/航行/制御システム)はアポロ11号による最初の月への降下の際に
動作不良となった。
そのときAGCは
1201 alarm(実行オーバーフロー - 空き領域無し)と
1202 alarm(実行オーバーフロー - コアセット無し)を示していた。
どちらの場合もレーダーから不正なデータが大量に送られてきサイクルスチールが
起きたことが原因で、降下の間はこれを放置した。
エラーによりコンピュータ内の実行中タスクは中断されたが、レーダーの
周波数データによればアボート信号が発生したのはCPUが処理しきれない頻度の
データが入ってきたためであることは明らかだった。
着陸時、AGCは通常85%の負荷となる予定だった。
下降を開始して5分後、バズ・オルドリンはDSKYに1668というコマンドを打ち込んだ。
直後に1202アラームが発生した。
これはDELTAH(レーダーで計測した高度とコンピュータが計算した高度の差)を
計算して表示させるコマンドである。ヒューストンからの「GO」の指示を受けて、
オルドリンは再び1668コマンドを打ち込むと、再度1202アラームが発生した。
幸いなことに、AGCは優先度制御でスケジューリングされていた。
そのため、AGCは優先度の低い1668表示タスクを削除し、
重要な誘導・航行タスクを完了させるべくリスケジューリングし、自動回復したため
着陸は成功した。
この問題はAGCのバグではなく、宇宙飛行士の間違いでもない。
周辺機械設計の問題であり、アポロ5号の技術者が既に指摘し、文書を残していた。
しかし問題は試験中に起きただけであり、試験済みの装置を使うほうが新たな
レーダーシステムを設計するよりも安全だと結論付けていた。
実際のハードウェアでは、ドッキング用レーダーの位置は800Hzの交流で駆動される
シンクロで数値化されるが、これとは別にAGCがタイミング参照に使う800Hzの
クロック信号がある。この2つの800Hz信号は同期しておらず、微妙なずれが
生じるためにレーダーが動いていないにもかかわらずディザによって急速に
動いたように見えた。この幻の動きが一連の急速なサイクルスチールの原因である。
出展 アポロ誘導コンピューター ウィキ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%9D%E3%83%AD%E8%AA%98%E5%B0%8E%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BF参考までに
この50年のCPUの進歩
https://www.youtube.com/watch?v=8C2tgTSrEEMおまけ 変態的(悪い意味でなく)コンピュター
1 アナログコンピュターを自作した方
https://www.youtube.com/watch?v=ggTuEBE3jCY&t=731s 凄い。普通の人では使うこともままならない。
出力がLEDとオッシロw
2 汎用ICで16bitコンピュータを作っ方
https://www.youtube.com/watch?v=sYbwOoU-S5o https://www.youtube.com/shorts/vKBJ427aURA 同じ方 汎用ICでグラフィクボードも作ってる・・・VGA64色ww
https://www.youtube.com/watch?v=WYfBR9LGHDA バックに流れている初音ミクの曲は、このPCで演奏しているものではなく、これ
組曲『電子工作』 feat. VOCALOID
https://www.youtube.com/watch?v=e5NvbR6Smp4 このネタ大体判るw
3 トランジスタ1738石でCPUを作る トラ技
https://www.youtube.com/watch?v=1AG91lRvApA&t=1175s https://www.youtube.com/watch?v=7AkRm_pNev0&t=598s https://www.youtube.com/watch?v=qschKTjDDKA https://www.youtube.com/watch?v=1bUiztvctiA4 電磁石だけでCPU 中学生3年生が作った・・・
https://www.youtube.com/watch?v=Ue7Sf3bQlps5 カシオのリレー式計算機 1957年
https://www.youtube.com/watch?v=S5GfTEvrFuU 本体は下の筐体。中にはぎっしり リレーが・・・
6 もっと小規模なリレー式計算機を作った方もいた
https://www.youtube.com/watch?v=ZZkUCxZEFkA7 PCに鉄道車両用アナログメーターを追加
CPU負荷 GPU負荷 RAM使用量などをアナログ表示
https://www.youtube.com/watch?v=Spi8XqTM9xA メーター たくさん版 各部の 負荷 温度 電圧 電流などがメーター表示
https://www.youtube.com/watch?v=YJcWI-Uq3bE 上記メイキング動画
https://www.youtube.com/watch?v=wpYWxqVd0pk これイイ!!! 良すぎる。浪漫のカタマリだw
ただ私の技量じゃ作るのはとても無理。
似たような製品 CPUやGPUの負荷 温度 RAM仕様率などを表示する
製品は実在する。CPU冷却システムについてるものや、5インチベイに
内蔵するものなどがある。
この製品は3.5インチの小型IPS液晶パネルに表示するもの
https://www.amazon.co.jp/dp/B0B7867D3M ただ、アナログメータで表示するのはロマンがあるw
電車か原発の制御室で使われていた様なのがイイ。
すぱちゃさん 機械関係だから こういうメーターの廃品ありません?w