《前回までのあらすじ》
サンタさんとトナカイたちはクリスマス間近になってソワソワしていました。
それもあってか、トナカイたちは家出をしてしまい、サンタさんはお願い事を入れた金庫が開けられなくなってしまって、困っていました。
トナカイをみんなに探してもらう、そんなサンタさんのお願い事は無事叶えられ、
世界中のお願い事もちゃんと届けられることになりました。
FCルシファー!クリスマスイベント!!叶えて?
サンタさんのお願い事!トナカイたちがおうちに帰った後。
サンタさんは思いを馳せていました。
「うーん、毎年みんなに幸せを届けるお仕事、それ自体は誇りのある仕事じゃが・・・。」
長いあごひげをさすりながら考えました。
「トナカイたちにもプレゼントがいるかもしれんのぉ」
そこで、サンタさんは優しい人たちから聞いたトナカイたちのお願いを思い出しました。
ららトナカイは花火、ふートナカイはお料理、さらトナカイは家出したことを心配して、れいんトナカイはおしゃれをしたいと言っていました。
「よし、トナカイたちへのクリスマスプレゼントだ。」
サンタさんはトナカイたちが寝静まった後、せっせと準備をし始めました。
勘付かれないように、注意を払って。
そして、クリスマス当日。
プレゼントを配り終えたトナカイたちは、いつものように幸せを配り終えた気持ちでいっぱいでした。
「確かにさ、めんどくさいし、コキ使われてるし、逃げ出したけどさ、この瞬間は悪くねぇよな!」
「うん、私たちのお仕事がみんなを幸せにしてるんだもん。」
「そうだね〜、次の日にプレゼントを見た人たちの幸せそうな顔を思い浮かべると、ほっこりするよね!お腹は空くけど。」
「ふートナカイは食べ物のことばっかりー!でもね、れいんもそう思ってたの、お仕事は嫌いじゃないなって。」
みんなが笑顔でありますように、そんな願いを込めたプレゼントを配る大切なお仕事。
それができることに幸せを感じていました。
「ねぇ、みんなでサンタさんに謝ろう、家出しちゃったこと。」
さらトナカイはずっとそれを気にしていました。
「よし、じゃあ、私からサンタのじぃさんに言いに行くよ。」
「まって、家出しようって言ったのはれいんだよ。れいんが謝りに行くよ。」
「賛成したのは僕もだから、僕が。」
わーわーとトナカイたちの言い合いが始まりました。
そこに、サンタさんが来て言いました。
「ふぉっふぉっふぉっ。元気で良いことじゃ。今年もみんな、ありがとうな。」
その声を聞いて、トナカイたちは嬉しくなりました。
「いいんだぜ、じぃさん」
「私たちの仕事ですし」
「僕も嬉しいから!」
「そだよー!」
そんなトナカイたちを見て、サンタさんはとても誇らしくなりました。
「ところで、今日はみんなにわしからのプレゼントじゃ。」
4匹はびっくりしました。
お願いを叶えてプレゼントを配るのがお仕事のトナカイたちにもプレゼントがあるなんて!
「こっちへおいで、みんな。」
サンタさんは部屋へと4匹を招き入れると、サンタさんだけに使える特別な魔法をかけました。
すると、部屋の中はきらびやかに彩られ、美味しいお料理がいっぱい並びました。
「わぁっ!これはすごい!」
4匹はとても嬉しくなりました。
「いつもありがとう。これはわしと、手伝ってくれた若者たちからのささやかな贈り物じゃ。今日はみんなで楽しく遊ぼう!」
「クリスマスパーティーだぁー!!」
「ねぇ、サンタさん、友達トナカイも呼んでいい?」
「食べ物がこんなにいっぱい!」
「私感激です!」
口々にサンタさんへお礼を告げるトナカイたち。
トナカイたちはみんなで顔を見合わせました。
「サンタさん、家出してごめんなさい。私たち、やっぱりサンタさんが、このお仕事が大好きです!」
サンタさんはうんうん、と頷いて、それぞれのトナカイたちの頭を撫でました。
ららトナカイには、花火とマイク。
ふートナカイには、たくさんの食べ物と温かいマフラーを。
さらトナカイには、たくさんのお料理の本を。
れいんトナカイには、おしゃれができるメイクセットを。
みんなそれぞれのプレゼントをもらって、楽しいパーティーが始まりました。
笑顔溢れるサンタさんのおうち。
そこからは、トナカイたちの笑い声が絶え間なく聞こえてきたのでした。
トナカイたちの願い事を叶えてくれてありがとう!
みんなにも幸せが届きますように。
❤️メリー!クリスマス!❤️