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Arklein Starcraft

Of Unbreakable Oath

Valefor [Meteor]

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キングスマン

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2014年の映画です。
この解説は重要なネタバレを含んでいます!!!

主演:タロン・エジャトン、監督:マシューヴォーンのはずなのだが、中盤まではコリン・ファースが大活躍するスパイ映画。
余談だが、字幕の約がイマイチなので普段は字幕派の人も今作だけは吹替をお勧めする。

■パブ「Black Prince」
ブラックプリンスと言ったらそりゃあエドワード黒太子の事だ。100年戦争で勇名を馳せた彼が何故、黒太子と呼ばれるかと言ったら、王座を継がずに太子のまま夭折してしまったからで、これはキング(スマン)の資質がありながら、死んでしまったエグジーの父の事なのだ。

■「プリティ・ウーマン」を知らないのに「マイフェアレディ」は知ってる
序盤でハリーに「プリティ・ウーマンを見たことか?」と訊かれて、「(オマージュ元の)マイフェアレディなら知っている」と答えるエグジー。これは「これからそういう種類の映画が始まるんだよ」というテーマが提示されているのと同時に、昨今流行りのスパイ映画じゃない、スパイ映画の原点復帰をやるんだよ!と宣言しているのだ。

■どこの大学出たの?
スパイ候補生として他の候補生と顔を合わせた際にエグジーはこう問われる。これは実はかなり意地悪な質問で、会話しただけでエグジーが大学出てるかどうかは彼らに分かったはずなのだ。というのも英国は階級社会で、階級毎に訛りが違う。そして、大学の入試には必ず面接があり、そこでチェックされるのでエグジーは彼らが名前を出すような名門の大学にはそもそも入れない。
他にも、パグとブルドックの見分けが付かなかったりと、教養は乏しい。
ちなみに、ロキシーはプードル(プードルカットで有名で愛玩犬だと思われがちだが、実は泳ぎやすいようにカットされていて、元は鴨撃ちの成果を持ち帰るタイプの狩猟犬だ)、チャーリーはシェパード(軍用犬として有名)と、まさに教養だよな。

■バカにされるIT長者
悪役のIT長者はエグジーを超える無教養な人間として描かれる。
リッチモンドは初対面の人間を指差したり、マックを食べながらシャトー・ラフィット・ロートシルトを飲んだりする。(余談だが、ロートシルトとはロスチャイルド家の持つブドウ畑の事であり、当然等級は最高ランクだ)
新興の金持ちって使い方が良く分からないから変なことするよね。(人類抹殺は最たる例だ)

■どうやって金持ちに?
さて、リッチモンドは無教養なので英国の階級社会を知らない。英国の土地の99%は貴族が所有しており、英国で産業革命以前の昔からの金持ちと言えば、土地持ちしかいないのだ。

■腹の探り合い
まずリッチモンドが「紳士のスパイに憧れたものだ」と、暗にお前がスパイなんだろう?と切り出し、ハリーは「昔のスパイ映画は悪役が良かった」と直接的ではないもののそれを認めて、更に「お互いオトナにならなければよかった」とリッチモンドが締める。台詞だけ見ると穏やかなのに、お互い一個も笑ってなくて、演出ううううう!となるシーンだ。

■酒の味が変だよ
前の章でハリーからカクテルの作り方を教えてもらったのにシャンパンの味が変だとごねるエグジー。同期からは女の子の気を引くためのテクニックだと揶揄されるが、おそらく本当に味が変だったのだろう、直後に催眠作用で気を失ってしまう。細かいが、これがアーサーとのやり取りの伏線になっていて、「酒の味が変だった」とエグジーが言うのは嘘で、アーサーが味も分からずに酒を飲んでいた事になる。この辺りは形骸化した貴族階級への皮肉なのだろう。

■紳士の定義
「俺は上級階級じゃないよ」というエグジーと「生まれで決まるんじゃない、教育で決まるんだ」といハリー。実はその直前で、ハリーの初任務でサッチャーの暗殺を阻止している事が明かされる。英国初の女性首相として知られるサッチャーは金持ちとは言え、庶民出身だ。彼女の暗殺阻止が良いこととされるという事は、生まれながらの貴族ではなくても紳士になれるのだと暗に言っているのだ。

■犬を撃てないエグジーと撃っちゃったロキシー
最終試験で自分の訓練した犬を撃てと命じられ、結局撃てなくて首になってしまうエグジー。後からアレは空砲だったんだと知らされてショックを受けるが、知らない状態では撃てるはずないじゃん!とお思いのあなた。実は序盤に伏線が仕込まれている。
試験開始時に「これは世界一危険な就職試験だから死体袋に名前を書け」と宣う試験官。ロキシーは「あんなもんはったりよ」と鼻で嗤うが、これは英国の建前至上主義をよく知っているから言えるのだ。事実、その直後に死んだと思っていた候補生は実は生きていた事が判明する。引き金を引けと言われて出来るはずがない引き金を引けたのは、ロキシーが非情だったからではなく、上流階級の暗黙のルールを熟知していたからなのだ。

■アメリカの教会
米国は、英国での宗教的迫害を逃れた民が作った国なので必然的に色んな宗派がある。聖書ってあるけど現代科学的にそんなのありえないから何も言わない派、聖書の一字一句を守らないと地獄に堕ちちゃう派、聖書には書いてないけど自分たちの感覚が正しいと思ってるから離婚も中絶も許せない派。色々あるけど3番目の派閥がクソヤバくて一定の支持があるのでいまだに差別はなくならず、差別主義者のトランプに人気があるのだ。勿論、真面な教養があればトランプなんて支持できないんだけど、教養がなくてセンセーショナルな言葉に踊らされちゃう人たちはトランプに投票しちゃうんだよね。
話が逸れたが、リッチモンドは先進的な思想の持主なのに、なぜそういう人たちに資金を提供するのかというと、彼が実は選民思想の持ち主で、それ以外の人達の事などどうでもいいと思っている事を揶揄する意味でこのシーンは作られている。

■「マティーニを。ウォッカではなく、勿論ジンで、ベルモットを横目でチラ見しながら10秒ステア」
終盤で飲み物のオーダーを訊かれた際に、主人公のエグジーはこう答える。これは明らかに007を意識している、007シリーズでボンドはマティーニを注文する際に「ウォッカ・マティーニを。ステアではなくシェイクで」と言う。マティーニは元々ジンベースのカクテルなので、これはボンドオリジナルのカクテルという事になるが、キングスマンではジンに戻している。勉強したんだね、エグジー。
またこのセリフに限らず、スパイガジェットの説明をする際に、昔は靴に電話が内蔵されていた、とか随所にスパイ映画のパロディが散りばめられている。
多分一番分かりやすいのはBGMで、どっかで聞いたことある旋律がアクションシーンに出てくる(笑)

■総評
伝統は大事だよねとしつつも、血統主義みたいな根拠のない伝統は誤り!とはっきり提示し、庶民でも貴族のように大事な任務を遂行できるんだぞ!という間違った階級社会にNoを示しつつ、エンタメ的にも100点満点の良い映画。

■小ネタ
・「裏切りのサーカス」では、コリン・ファースはコードネームが「テイラー(仕立屋)」だったので、ぜってぇ狙ってやってんだろ(笑)
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