鳳凰ってなんだよ……
零式エデン2層でギロチン踏みまくった黒魔です
このままじゃいかんと、別の方向性でパーティに貢献するために5.1でのBiS、いわゆる最強装備について計算してみました。
嘘です。単にパーティ内で優先して拾いたい部位あらかじめ教えてって言われたから調べてきただけなんですはい。
復帰勢として現在のtheorycraftingの状況についてての情報が皆無だったので、とりあえず
虚ろぐさんに行ってみたのですが、有末さんのぼやきに誘導されて海外情報を調べてみました。
適当なキーワードでググって引っかかったredditのスレをあさっていくと、最近はThe Balanceというサイト、というかdiscordのコミュニティが海外では総本山みたいになっており、theorycraftについても同じ管理人グループがやってるTheoryJerksというサイト&ディスコが今の最先端っぽいですたぶん。
TheoryJerksのクレジットを見るとDervyとか昔計算式を拝借したりとお世話になった記事の執筆者の名前が載ってたりするので信頼性抜群。
TheoryJerksのサイト自体に計算式は載ってなかったのですが、TheoryJerksさんのディスコに入ると↓のシートがあったのでそこから計算式を拝借します。
ShadowBringers Tier Sheet 7月6日にはもう貼られてたので別に新しいわけでもなさそうなんですが、ググってもなかなか出てこなかったのでまだあまり大きく公開していないのかもしれません。
そんなの使ってしまっても大丈夫かなと少し思ったのですが、ディスコの#welcomeチャンネルのルールの項に出典をクレジットしてくれれば再利用いいよって書いてあったので使わせてもらいます。
というか、同じ場所に「stat weightsについて質問する奴はkickします」って書いてあるのに少し笑いました。
懸命な人は理解している話だと思いますが、サブステ重み(所謂INT換算値のこと)は現時点のステータスがどのような値を取っているかによって変わります。
これっておそらく、何度も訊かれ、それを説明してもなかなか分かってくれないし、値だけが独り歩きしてしまうのでこの類の質問には辟易しているのでしょう。
サブステ重みが変わる理由について興味があれば、↓を参照してください(当記事でもなんとなく説明してますが)。
くろま雑記/サブステ重みの計算とかまあこの記事でそれらしきモノを計算してはいるわけなんすが、決してその値をそのまま流用してはいけません。
きちんと自分で計算しましょう。
とにかく、サブステの計算式はシートの中のStat Tiersのセルの中身を見れば確認できます。
DPS,ヒーラーのAP -> ダメージ倍率 (初期値:1.00)
(100+INT(165*(【AP】-340)/340))/100
TankのAP -> ダメージ倍率 (初期値:1.00)
(100+INT(115*(【AP】-340)/340))/100
信仰 -> MP回復量 (初期値:200)
INT(150*(【PIE】-340)/3300)+200
意思力 -> ダメージ倍率 (初期値:1.00)
INT(130*(【DET】-340)/3300+1000)/1000
不屈 -> ダメージ倍率 (初期値:1.00)
INT(100*(【TEN】-380)/3300+1000)/1000
ダイレクトヒット -> ダイレクトヒット発生率 (初期値:0.00)
INT(550*(【DH】-380)/3300)/1000
クリティカルヒット -> クリティカルヒット発生率 (初期値:0.05)
INT(200*(【CRI】-380)/3300+50)/1000
クリティカル -> クリティカルダメージ倍率 (初期値:0.40)
INT(200*(【CRI】-380)/3300+400)/1000
スキスピ,スペスピ -> スペスピ,スキスピDoT倍率 (初期値:1.00)
INT(130*(【SS】-380)/3300+1000)/1000
スキスピ,スペスピ -> 調整GCD (初期値:2.50)
INT(INT((1000-INT(130*(【SS】-380)/3300))*【GCD】)*100/1000)/100
※APは魔法威力,物理攻撃力のことでINT,STR,DEXと同値になります
※スキスピ/スペスピのDoT倍率とGCDの関係は【調整GCD】=(2 -【DoT倍率】)*【GCD】となっています。
自分は黒魔ですのでとりあえず黒魔に影響するサブステについて、ダメージ倍率等を全部合わせた際のDPS上昇率を計算する式を立ててみます。
武器の基本性能(Weapon Damage)の計算式は無かったので省きます。整数化(Integerization)は全無視です、仕方ないね。
スペスピについては悩ましいですが、とりあえずDoTは無視して10%速くなれば10%上昇ということで計算しましょう。
あとSSの式はこのままでは使いにくいので、(2 -【DoT倍率】)=【GCD倍率】とおくと、【GCD倍率】= 1- 130*(【SS】-380)/3300/1000となります。
%DPS上昇 = 意思ダメージ倍率 × (1+クリティカルヒット率×クリティカルダメージ倍率) × (1+0.25×ダイレクトヒット率) × (1/GCD倍率)
%DPS mod = (100+(165*(AP-340)/340))/100 * ((130*(DET-340)/3300+1000)/1000) * ( 1 + ((200*(CRI-380)/3300+50)/1000) * ((200*(CRI-380)/3300+400)/1000) ) * ( 1 + 0.25*(550*(DH-380)/3300/1000) ) * (1/(1-130*(SS-380)/3300/1000))
これをそのまま計算すれば裸と比べたときのDPS上昇率が、各サブステで偏微分して値を比較すればその微小区間においてどのステを上げればいいかが分かるわけです。
で、自分で計算するのは辛いので、前と同じく
WolframAlphaに突っ込みます。
(式を見せながらの計算過程の説明にリンクが貼れるのが便利なのでWolframAlphaを使っていますが、自分で値を変えながら色々試すにはExcelを使った方が便利だと思います)
と、ここで入力欄をオーバーしてしまうという問題が発生(多分
PROにするなりMathematicaを使えということなのでしょう)。
仕方ないのでAPについては省いてサブステだけにして計算することにします。
文字数を節約するためにスペースも除いてギッチギチです(後から気付いたけど乗算の*も省けたわこれ…)。
kを意思、lをクリ、mをDH、nをSSとおきました。現時点での私のステを入れて計算してみます。
ちなみに私の今の装備はSS>DHの順で重視したものです(ぶっちゃけ詠唱のマテリアが安かったからですはい)。
{f=((130*(k-340)/3300+1000)/1000)*(1+((200*(l-380)/3300+50)/1000)*((200*(l-380)/3300+400)/1000))*(1+0.25*(550*(m-380)/3300/1000))*(1/(1-130*(n-380)/3300/1000)),k=1723,l=1545,m=2660,n=2322}一番下のSolutionのセクションに、計算結果が出ています。
Solution:
f≈1.32128, k≈1723, l≈1545, m≈2660, n≈2322
つまり、このサブステにより、初期状態のサブステと比較してDPSが1.32倍上昇しているということになります。
次に偏微分をしてみましょう。
D[【式】,k] って感じに書くとkで偏微分することができます。↓みたいな感じです。
{f=D[((130*(k-340)/3300+1000)/1000)*(1+((200*(l-380)/3300+50)/1000)*((200*(l-380)/3300+400)/1000))*(1+0.25*(550*(m-380)/3300/1000))*(1/(1-130*(n-380)/3300/1000)),k],k=1723,l=1545,m=2660,n=2322}計算結果は↓になりました。
Solution:
f≈0.000049361, k≈1723, l≈1545, m≈2660, n≈2322
サブステ4つについて、偏微分した結果を並べてみます。
d%DPS/dDET = 0.000049361
d%DPS/dCRT = 0.0000447999
d%DPS/dDH = 0.0000502768
d%DPS/dSS = 0.0000563621
これにより、現在のステータス状態においては、SS>DH>DET>CRT の優先順位で上げていけばよいことがわかります。
(ちなみにINTについても盛り込んだ計算式でd%DPS/dINTを出し、その値で各結果を割って標準化すれば所謂INT換算値になります)
しかし勿論、これが例えばCRTを1000上げた後も同じ優先順位かどうかということは分かりません。
というかぶっちゃけると同じではありません。
以前の記事にも書いた通り、クリとSSのDPS寄与の式は二次関数と分数関数になるため、それぞれ逓増が発生します。
簡単に言うと、クリとSSは積めば積むほど強くなるということです。
参考までに以前の記事でも出したように、0~5000までをプロットしてみるとこのようになっています(他のサブステは初期値とした場合のグラフになります)。
WolframAlphaでは↓みたいな感じに、plot[{式},{変数の表示範囲}]みたいに書けばグラフ表示が可能になります。
plot[{f=(130*(k-340)/3300+1000)/1000},{k,340,5000}]上の例は意思力のプロットですが他のサブステもプロットしてみます↓
意思 クリ DH SSSSについては現実的なSSの値の範囲内ではほとんど直線になりますね。なお範囲指定を消すと
全体が見られます。
また、4つのサブステをグラフ上で
重ねて見ることも可能です。
また%DPS上昇の式は単純な掛け算の多項式なので、それぞれの項をバランス良く近い値にした方がDPSが上がるはずです(この辺りグラブルとかやっていると直感的に分かると思います)。
ただし、そもそもそれぞれの項における係数に大きく差があるため、一次関数である意思とDHは、片方を余程大きく積まない限りは逆転しないと思います。
さて話を戻すと、元々はBiSを調べるために計算式を持ってきたのでした。
俺toolさんを使って、SS重視とCRT重視のBiSを2種類作ってそれぞれの%DPS上昇を見ることにしましょう。
まずSS重視(SS>CRT>DH)の場合の黒魔最終装備候補はこちらです。
http://bit.ly/331nPxjCRT重視(CRT>SS>DH)の場合はこちら。
http://bit.ly/2KkBZRjそれぞれのサブステは以下のようになりました。
SS重視装備
DET:1242, CRI:2036, DH:1931, SS:3577
CRT重視装備
DET:1103, CRI:3267, DH:2056, SS:2360
さてWolframAlphaに突っ込んだ結果こうなりました。
SS重視装備
%DPS = 1.3562d%DPS/dDET = 0.0000515929
d%DPS/dCRT = 0.0000497434
d%DPS/dDH = 0.0000530783
d%DPS/dSS = 0.0000611243
CRT重視装備
%DPS: 1.34991d%DPS/dDET = 0.000051623
d%DPS/dCRT = 0.0000579455
d%DPS/dDH = 0.0000525712
d%DPS/dSS = 0.0000576732
この結果から何がわかるかというと、patch 5.1においては最終装備はSS重視の方がDPSが高くなるということです。
ただしこれは、10%の詠唱速度上昇(91%の詠唱速度)がそのまま10%のDPS上昇に繋がると仮定した場合なので、割とSSの効果の見積もりが高めになっています。
あと、以前の
記事で言及したとおりのキャスト間の硬直の問題もあります。
(TJの人に訊くと海外勢ではアニメーションのラグだというのが定説のようで、海外の最適装備シミュ作ってるような人はこのラグは考慮してると言ってました。)
(実際どのように影響が出るかは
白魔と占星の硬直検証などを参照。)
その辺り加味すると実際はCRT重視の方が高くなりそうな感じしますね。DPSの0.6%差をどう見るか。
また、CRT重視装備において価値がCRT>SSに逆転していることからも予想できますが、おそらく次のパッチの途中くらいで、この方法での計算上でもCRT重視とSS重視で%DPSが逆転するのではないでしょうか。
データの出典:
ShadowBringers Tier Sheet Version 1.2
追記(8/14):
シートのshareリクエストが来て気付きましたが、ShadowBringer Tier Sheetのリンクがマイドライブへのコピー後のものになっていたので修正しました。
なおオリジナルのシートもAPやDetermination各シートへのアクセスはマイドライブへのコピー後しかできないので、それらのページを閲覧したい方は注意してください。