Character

Character

Dai Toryo

Pandaemonium [Mana]

You have no connection with this character.

Follower Requests

Before this character can be followed, you must first submit a follower request.
Do you wish to proceed?

  • 0

このアイテムには物語がある SS

Public



ついさっき、アイテム整理を兼ねてリテイナーを呼んだときに
すっかり忘れていたリテイナーに預けたままのオシャレアイテム

このポンチョとエプロンに、私は少し、胸を締め付けられた

そう、このアイテムには物語がある





「え、FF好きなんですか!」
「そりゃゲーマーですから、やりますよ」
「意外なところにゲーム仲間がいましたね・・・」

そんなことを私より4つぐらい年下の女の子と話した

「どれが一番やりました?」
「えー、なんだろう、でも10はホントボロボロ泣きました!10が大好きですね!」
「Dai さんのベストFFはなんなんですか?」
「えーーなんだろうなぁ、システム的には12かな、あの戦闘システムが大好きだったんですよ」
「あとお話だったら、オンラインゲームの14が一番好きです」

彼女は生粋のゲーマーであった
有名どころのものであれば、まずプレイしている珍しい子だった

ゲーム女子が増えたとて、私の周りにはプレイはするが、普通の女子というような子が殆どだった
私にとっては、初めてのゲーマー、と言える子だった


そしてその子は見た目も麗しかった

大きな目、整った顔立ち、流行りの長いウェーブ掛かった暗めの茶髪
少し、ふっくらしたスタイルではあるが、それも彼女の可愛らしさを演出していた


「14・・・オンラインのやつですよねぇ・・・?」
「そうそう、最初は個人的には苦痛だけど、最新の方はそりゃもう10点満点のお涙頂戴ですよ」
「え!Daiさんが泣くんですか!?」

普段私生活では飄々としてるというか、静かな私が、ゲームで涙する姿が意外だったのだろう
そんな事に驚いて、彼女は楽しそうに笑っていた



そんな風に、ゲーマーである私と彼女はよく話すようになった
今までやったゲームのこと、今度発売されるゲームのこと、好きな靴の話

共通の趣味の会話がきっかけに、彼女とは、いつも話す友人のようにまでなっていた


「Daiさん!わたし、はじめましたよ!」
「え、なにを?」

ある日彼女はそんなことを急に言った

「14ですよ!14!」
「え!?うそぉ!」

私はとても驚いた
なぜなら物語は確かに面白いが、ギスギスも確実にある、攻撃的な人も確かにいる
嫌な部分も確実にあるゲームだから、勧めてはいなかったからだ

けど、生粋のゲーマーである彼女がプレイするのは、当たり前のことだったかもしれない

「ワールドはどこ!、そこ大事」
「え、なんだったかな、、、ちょっと待ってください」

私はひどくドキドキした
なぜだろうな


彼女はスマホを取り出して、なんともうアプリまで入れていた
さすがゲーマー、ゲームに対する行動力の高さに嬉しく思っていた

「べリアスです!」
「おーーーーーーよかった、んじゃ一緒にプレイできるじゃん」

何を図々しく一緒にだ
今の私はそう、面白く感じる

「それじゃ、インしてる時見つけたら、フレンド送れるから送るよ、そしたらもうどこでも手伝いますから」
「ほんとですか!IDとか今ビクビクしながら行ってますからもう、お願いします!」
「いえーいゲーム仲間ゲット」

そんな嬉しく、るんるん気分でその日は帰った

家に帰るとすぐにログインした
会うのならば手土産になんかオシャレアイテムでも送ろうかと思ってだ
その時の私は、きっと目がキラキラしてたに違いない
ワクワクするなんてもう中々無い年齢だというのに


えーどこいくかなー、サポートしすぎず、しなさすぎず・・・
モノをあげすぎるのは絶対ダメだよなーハマるには自分で手に入れる喜びを・・・
いやでもあげないのもなんか寂しいし・・・高すぎないオシャレ装備にするか・・・
うおオシャレ装備自作すると名前入るじゃん!銘入りはキモい!重い!くそーーー


まるで初めてデートに行く高校生の様にはしゃいでいた
そうして、FF14デビューおめでとうと言う名目のプレゼント、オシャレ装備二つを用意した

それが、ポンチョと、その時実装されたばかりのエプロンだった










けど、そのプレゼントが渡されることは、無かった

ログインすると言った日も、彼女はログインしてこなかった
私は、もしかして自分だけ舞い上がって、相手を引かせてしまったのでは無いかと
何か嫌なことを現実でしてしまっただろうかと、悩んだ

ある日
彼女と会った時、こう言った

「最近他のゲームにハマってるんです!」

その言葉は、いろんな意味で捉えれた
良い意味でも嫌な意味でも、どちらでも考えようができた

「んじゃそのうちですかね、一緒にできたら、そのうちにでもね」
「そのうちーですかねー」

私としては、いつも通り飄々とした口調で
彼女は、軽く笑いならが、そう答えた



そのうち、そのうち、そのうち



それを待っていたら、ある日彼女は突然、転職した

寝耳に水 だった

彼女がいなくなるなんて、さっぱり知らず
しかも、気持ち悪がられないよう、連絡先などは聞いていなかった

なんで、なんで一緒にゲームをやろうなんて言ってしまったんだ
なんで、連絡先ぐらい聞いておかなかった
なんで、少しくらい知らせてくれてもよかったじゃないか
なんで、オタクのくせに仲良くなろうとしたんだ、彼女は陽キャなのに

いろんな感情が渦巻いた
そうして、その嫌な気持ちとぽっかりとした空虚な心で数日過ごした



その日は、何となくFF14を起動した

自分のキャラを選択する

何となく虚しさを感じながら、いつものエーテライト前に立った

さて適当に4層でもやるか

そんなことを思いながらPT募集を眺めた

お、いいPTあるじゃん、行くか

そこで飯薬を確認するためにアイテム欄を開いた











ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー









”今ならFF14が14日間無料!新規復帰大歓迎!”

「へー、久しぶりにやってみるか」

最後のログインから半年以上は軽く経っている
何でログインしなくなったのは何となくだが覚えていない

しかし、触っているとだんだんと脳が刺激され
少しづつ少しづつ、思い出していく

「たしか野良零式早期攻略に飽き飽きしてやめたんだよなぁ」
「あ、あいつと喧嘩っていうか、キレたりもしてた気がする・・・やべぇ、ちょっと申し訳ねぇ」
「入ったら頭空っぽで絡みに行こう、遊んでくれるかわからんけど」

Dai T:チェケラ
E P:久しぶりですね、おかです

プレイしてみると、自分は何もかも忘れていた
テレポの仕方から始まり、スキル回し、設定、アイテムの位置、クラフトの仕方
ほんとにさっぱり忘れていた

Dai T:操作が、まじで、わすれてて草生える
E P:www


そんな感じで、人付き合いが再開した
CWLSも紹介してもらって、入った
みんな喋ってて面白い

久しぶりに純粋にMMOを楽しめてる自分に驚いた


それから少したち、アイテムがそろそろ満杯になりそうになった

「アイテムってどうしてたっけ」
「あ、そうだチョコボカバン!あとFCチェストだ!あとリテイナーだ、リテイナー完全に存在忘れてた」

そうして私はリテイナーを呼んだ


「よぉDai なんかようか?」


長い時間居なかったのに、リテイナーは何事もなく語りかけてくる

「久しぶりなのにこいつなんもいわねぇじゃん草」

そんなことを思いながら、アイテムのやり取りを選択する

「アイテム預けマーーーー・・・す・・・・」


リテイナーのアイテムの一番左上、目に入る場所に銘無しのオシャレ防具が二つあった









「あー、そっかぁ」








”やっぱりあれは、恋だったんだなぁ”






                            完








※この物語は多少うろ覚えで補完してますがノンフィクションです
※少しだけ加筆と修正x2
Comments (0)

This comment has been deleted.

Post a Comment

Community Wall

Recent Activity

Filter which items are to be displayed below.
* Notifications for standings updates are shared across all Worlds.
* Notifications for PvP team formations are shared for all languages.
* Notifications for free company formations are shared for all languages.

Sort by
Data Center / Home World
Primary language
Displaying