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Elvis Cartwright

Atomos (Elemental)

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【小説 #5】疲れ果てて帰る部屋

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自キャラとNPC、あるいは他の(許可を得た)人のキャラで、
ちょっとした小話を書いていこうと思います。

これから毎週月曜日に投稿できたらいいな...と思っています。
今はフレイしか出てきませんが、そのうち他のうちの子や、相方とかも出せたら嬉しいですね。

注意
・暗黒ジョブクエ Lv50は前提です。それと少しの妄想を含みます。
自キャラの設定については、こちらを参照ください。
・Pixivにも投稿しています。
・小話なので時間軸は作品ごとにバラバラです。想像しながらお楽しみください。

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アパルトメント。

身を投げ出すように敷布団に横になっている冒険者が一人。
窓から差す光に、腕で顔を隠しながら眠っている。

他に誰もいない静かな部屋。彼の寝息だけが響くそこに、黒い靄が現れる。
それは瞬く間に大きさを増し、人ひとりの大きさをとると、すっと人の形になった。

「...エルヴィス」
黒と紺の鎧に身を包み、バルビュートで顔を隠す――フレイの姿だった。

「もう、君って人は...」
その足元には、散らばった荷物、食べかけのまま放置された皿やコップ。
そして黒く血に濡れた両手剣。

***

ふう、とため息を付きながら周囲を見回せば、そこはお世辞にも綺麗といい難い状況。
もちろん、眠る主と意識を共有する以上、僕はそれをわかっていた。

わかっていたからこそ、断りなく姿を表したのだ。

「君はまた無茶をしたんだね」
呟きながら、僕は君の荷物を拾い上げる。

お使いに走り回り、貰ったもの。要らないと言われて引き取ったもの。
鉱石、木の実、インゴッドに、アクセサリー、彼の鞄から転げた様々なもの。

「相変わらず随分と重いじゃないですか」
下手をすればあの両手剣より何倍も重い鞄を持ち上げ、中を取り出し。
選り分けながら、必要なものだけ鞄に詰め直す。

何が必要で何が不要か、主の記憶を知る僕に、判断に困ることはなかった。

「家でゆっくりとする時間すら、与えてもらえないなんてどうかしてる」
急いで食べて、食べかけのまま放置されたパン。淹れて何日経ったのかわからない紅茶。
当然、食べられるものではもう無い。それらを片付け、コップや皿を洗い、しまう。

主の方を見れば、彼の表情は良くない。疲れと、そしてそれ以上に心を削る嫌なこと。

「心も体も傷だらけだ...、辛かったでしょう」
そっと涙の跡を撫でる。それでも起きないくらいには、彼はぐっすりと眠っていた。

「君が君を大事にしないなら...いったい誰が大事にしてくれるの?」
乾いた血と油に汚れた両手剣を手に取り、丁寧に拭き取る。
頑強な剣とは言え、手入れをしなければすぐに腐食してしまうからだ。

主はそれをよくわかっている人で、だから、朝起きれば武具の手入れをし、夜寝るときにも武具の手入れをするような、そんな人だ。

それがこうなってしまうということは、身も心も相当に限界なのだ。
剣に丁寧に油を塗り、いつも保管している場所に置き直す。

「...あとは...」
返り血が付いたままの鎧――自分と同じ鎧だ――を着ている主を見る。
これでは掛け布団を掛けることも厳しい。

「鎧も手入れしたいところだけど... 起こさずには厳しいか...」
どうしたものかと思ったが、こればかりはどうにもならない。
濡れた布で取れる汚れを取り、匂い消しを掛けるに留めた。


主の身の回りの掃除を終えた僕は、部屋を出る。
アパルトメントの前に備えられたベルを鳴らし、リテイナー達を呼び出した。

「君たち、これを預かってもらえますか」
使わなくなった武器や防具を、幻影を解いて預ける。

「それと、これの処分をお願いします。売っても捨てても構いません」
鞄から選り分けた不用品達を、彼らに任せた。

売買と処分に関しては、彼らは一級だ。
彼らは最初こそ僕を訝しがっていたが、主と共に何度か顔を合わせたからだろう、今では何も気にしないで接してくれるのがありがたい。

「...これで良いでしょう」
そうして、部屋に戻った。


眠る彼。その隣、いつもは彼の相方の冒険者が眠る布団。
今は誰も居ないそこへと、そっと腰を下ろした。

「エルヴィス、片付けは済ませておきました。...まったく、これでも僕は君の師匠なんですよ。こんなことをさせるなんてどうかしてる」
そっと彼の髪を撫でながら、呟いた。

彼は静かに寝息を立てているこの様子では当分目を覚まさないだろう。

***

「そう経たないうちに、君の相方が戻ってくる時間になるでしょう。
 ...僕にできるのは、このくらいです」
だから君は、ゆっくり休んで、そして元気になってください。
フレイ目を細め、そう呟いた。

彼はそのまますっと黒い靄へと姿を変える。
そして、ゆっくりと消えていった。

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