Character

Character

  • 0

愚痴

Public
夏の影の濃さを見て、ウンザリ
蝉時雨の中、坂道を歩いている
目指す場所は、堤防の向こう側
浜辺で遊ぶ
それがあの人のやりたい事だった。
ひとしきり遊んだあと
笑って欲しいな
笑顔のあの人に、そう言われた
しかし、だがしかし
笑顔は苦手だった
ため息を吐きながら断る。
だが、笑顔のあの人。
自分が笑顔になれたか?わからない
ただ、笑い声をあげるあの人
いつもの仏頂面
あやまるあの人に、怒っているふりをした

二人、堤防に腰をかけ海を見つめていた。

あのね、お願いがある
もし、わたしが
誰よりも遠くへ行っても
また、笑ってくれる?

どう答えたのか、何と言ったのか
もう覚えていない
相変わらず仏頂面のオレ

あの日も、そうだった。
ずっと仏頂面
意味がわからない
あの言葉の意味

ああ…そうか
誰よりも遠く…

笑えるわけないだろ!
ただ、ただ
ワガママを言えるなら、
声がききたい
それだけでもいい
頼む、頼むから
一度でもいいから
聞かせてくれよ

大好きだったあなたへ
今日、命日

もう20年以上前の話
Comments (0)
Post a Comment

Community Wall

Recent Activity

Filter which items are to be displayed below.
* Notifications for standings updates are shared across all Worlds.
* Notifications for PvP team formations are shared for all languages.
* Notifications for free company formations are shared for all languages.

Sort by
Data Center / Home World
Primary language
Displaying