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『森を駆けるかくれんぼ』

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ルミアレリナ・フィンネス(愛称:ミア)
主人公である、若き冒険者
冷静沈着でマイペース。
普段は目立たないが、いざという時に圧倒的な存在感を放つ。
事情により、子供時代は男の子として育てられた。
人との接し方は不器用で、人に頼るのも苦手。


【エクストリーム・サバイバーシャツ】
worn by
ルミアレリナ・フィンネス


◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

◆ 森を駆けるかくれんぼ ◆


「ずるい! 見つかるの早すぎ!」

 森の中に、子供の声が響いた。

 葉の隙間から差し込む光の中で、ひとりの子供が悔しそうに叫んでいる。
 その視線の先には、ルミアレリナがいた。

 彼女は木の上の枝に、静かに立っていた。
 風に揺れる葉の間から、子供たちを見下ろせる位置。

 その位置から、三人見つかっている。

「そこから見えるのずるい!」

 地上からの抗議に、ルミアレリナは少し考えてから返す。
「ずるくない。もっと見えにくいところに隠れれば、見つからない」

 かくれんぼの“遊び”であったものは、すでに子供たちの知っているそれではなくなっていた。

 ◇

 その少し前。

 リムサ・ロミンサの外れに広がる森は、潮風をわずかに含んだ静かな空気に包まれていた。
 木々の間から光が揺れ、葉がこすれる音だけが穏やかに流れている。

 その中で、子供たちがかくれんぼをしていた。
 だが鬼役の子供は、すでに涙目だった。

「どこー!? もう出てきてよー!」

 声はするのに、姿がない。
 森は静かなまま、誰も応えてくれない。

 そのときだった。

「……どうしたの?」

 銀色の髪の女性が、そこに現れた。
 大人びた落ち着きでありながら、幼気な少女のようでもあり、どこか少年のような無造作さも感じさせる、不思議な印象の人物。
 ルミアレリナ。

 鬼役の子供は、泣きながら事情を話す。

「みんな、全然見つからないの……」

 ルミアレリナは少しだけ森を見渡した。
 そして短く言った。

「いい方法がある」

 ◇

 ルミアレリナが鬼役になると、空気が変わった。

 彼女は、闇雲には動かなかった。
 近くの木の幹を蹴って跳び、枝を掴み、野生の動物のような身軽さで上へと上り、枝の上に立つ。
 そこから森を見下ろす。

 草の揺れ、風の流れ、枝のわずかな反応。
 それだけで、ひとり見つける。

「そこ」

 木陰から出てきた子供は目を丸くする。
「えっ、なんで!?」

 ルミアレリナは答えない。
 ただ次へと視線を移す。

 またひとり。
 またひとり。

「ずるい! 見つかるの早すぎ!」

 ◇

 子供たちは本気になった。

「次は絶対見つからない場所にする!」

 木の上。岩の影。倒木の下。
 森の癖を使い、工夫を重ねて隠れ始める。

 だがルミアレリナの動きは変わらない。
 足音はほとんどない。
 視線は迷わない。

 草の揺れ、風の流れ、呼吸の間。
 それだけで、隠れている場所が分かってしまう。

「見つけた」

 短い声とともに、またひとり。

 やがて、ルミアレリナは子供たちに言葉を落とし始めた。

 木の枝に軽く足を乗せる。
 パキ、と小さな音。
「枝を踏めば音が出る」

 風の向きを見て言う。
「風下だと、気配が残る」

 呼吸の仕方を示す。
「止めなくていい。整えればいい」

  


 子供たちは真剣に聞いていた。
 遊びはいつの間にか、“学び”に変わっていた。

 その様子を、少し離れた場所から森の警備兵が見ていた。

「あれ、有名な銀髪の英雄と……子供、だよな?」

 隣の兵が応える。
「子供……だと思うが」
「いや、動きがな」

 木々の間をすり抜けるように動く子供たち。
 隠れる、気配を消す、互いに位置を読む。

「……斥候訓練か何かか?」
「いや、そんな話は聞いてない」

 ◇

 やがて遊びが終わると、子供たちはルミアレリナの周りに集まっていた。
 手には木の実や花。

「これ、あげる!」

 ルミアレリナは少し戸惑いながら受け取る。
「……これは?」

「プレゼント!」
「一緒に遊んでくれたから!」

 ルミアレリナは小さく頷いた。
「ありがとう」
 それだけ言って、木の実を見つめる。

 そこへ、森の警備兵が近づく。
「……少しよろしいですか」
 ルミアレリナは顔を上げる。
「うん」

 警備兵は周囲を見る。
 子供たちはまだ木の間にいるが、その動きは最初とはまるで違っていた。
(……遊びの形が変わっている)

 警備兵は軽く咳払いをする。
「先ほどのは、何かの訓練で?」

「訓練?……一緒に遊んでただけだよ」

 警備兵は少しだけ笑う。
「いやぁ、最近の子供は器用ですね。こちらの目が追いつきませんよ」

「そう?私は楽しかったけど」
「……なるほど」

 警備兵は木の実に気づく。
「それは、子供たちから?」

「うん」

「お礼ですか?」
「お礼?……うん、そうかも。遊んでただけだけど」

 警備兵は軽く頭を下げる。
「では、自分はこれで。……興味深い遊びでした」

「お疲れ様」

 少し歩いたところで、警備兵は振り返る。

  


 ルミアレリナはまだそこに立っていた。
 森の中に溶けるように静かで、何を考えているのか分からない。

(変わった人だな。いや、変わっている、というより……)

 言葉にならない。
 ただ、あの場にいるだけで、森の空気が少し変わる。

 理由は分からないが、気になる存在。
 その佇まいが、心に残る。
 警備兵は小さく首をかしげながら、持ち場へ戻っていった。



***この創作について***
『装いは、物語を連れてくる ~紡の章~』
蒼天のイシュガルド時点までの時間軸で、一人の冒険者の歩みを中心に、オムニバス形式で描いています。
一部、ChatGPTを使用しています。

↓キャラクター紹介
https://ameblo.jp/momongapeach/entry-12962058428.html
↓エピソード紹介
https://ameblo.jp/momongapeach/entry-12962180205.html


**************
この主人公が何者なのか。
それは、作者にもまだわかりません。
※作者の現在のゲーム進行度は、蒼天のイシュガルドをクリアしたところまでです。
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