「それは妄想だろ」
「妄想しないと推理できないじゃないですか」
うろ覚えですが、映画『ミステリと言う勿れ』で、こんな感じの言葉のやりとりがあったと思います。
好きなやりとりで、印象に残っています。
その人物が何を考えているのか、どういう理由や経緯でその行動に及んだのか、想像力が及ぶ限りの複数の仮説を立て、そのひとつひとつの確実性を検証してゆくという推理の手法を、登場人物の会話で面白く表現したものだと思います。
推理好きの主人公の、若干緩めのお人柄も表れています。
Momongaもこの思考法が好きで、いろんな方のLodestoneの日記を読みながら、あれこれ想像したりするのも趣味です。
反対に、「これは絶対にこうだ」と、ひとつの説のみを強く押す思考法の方は、苦手です。
他者の理解は想像から始まり、想像力が理解力の幅を広げるのだろうと思います。
また、理解力の幅が広ければこそ、ひとつひとつの事柄に対して安易な決めつけを避けることができるぶんだけ、理解できないものの存在をもしっかり受け止めることができ、それがさらなる理解への努力や推理にもつながるのだろうと思います。
卑近なことで述べれば、Momongaが書いているこの日記でも二次創作でも、読者の皆様におかれましては「自由に想像を広げて読んでほしい」という気持ちで書いております。
映画『箱の中の羊』を観てきました。
https://www.youtube.com/watch?v=qyts3ijhvJ4非常に面白かったです。
監督の是枝祐和さんは、2015年に『海街diary』を観てから、ずっとファンです。
是枝監督の作品は、あまりすっきりとしないわかりにくい結末のものが多いのですが、今作は特に、人によって物語の解釈が大きく分かれる作品だと思います。
ざっくりと言えば、ヒューマノイド(AI)はどこまで人に近づけるのか?あるいは、人と同じような生命的な存在たり得るのか?というところを描いています。
劇場内の他のお客様の様子を見るのも映画館の楽しみですが、この物語をどう見ればいいのか、見ようによってはハートフルなヒューマンドラマでもあるし、見ようによってはSFホラーのようでもあるし、お客様の反応も様々でした。
もう見てられないという感じで、終わったらさっさと席を立つお客様もいれば、余韻に浸るように着席していたお客様もいました。
他者の理解は想像から始まる、と先述しました。
では、ヒューマノイドの心は、どう想像すればいいのでしょうか。
おそらく、ここが大きなポイントになるのでしょう。
今現在でもAIと会話ができますが、そう遠くない将来、人間とあまり大差ないようなAIが現出する可能性だってあるでしょう。
それもこれもひっくるめて、人間もヒューマノイドも含めて、いろんなことを想像することが、大事なことなのだろうと思います。
人間の登場人物(綾瀬はるかさんや大悟さんなど)も、とても魅力的です。
この物語の解釈については、一個人の感想はあまり参考にならないかもしれませんが、Momongaの目にはハッピーエンドに見えました。
そんな『箱の中の羊』が、間違いなく、2026年のももぴー賞(Momongaの独断と偏見と好みで選ぶ映画賞)の、5作目のノミネートになりました。