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その後のカステッルム・マリヌム:第15話「マリヌム司令、駆ける」

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目次&登場人物紹介&設定解説







カステッルム・マリヌム会議室。


第7軍団の使者を帰した後、マリヌム司令は部下の将校を集めた。


「では、その誘いに乗るのですか?」第1中隊長が訊いた。


「友軍の正式な要請だからな。それに、断る利点も無い」マリヌム司令は答えた。


「本国へ帰れるかも知れないなら、喜ぶべきではあるんでしょうが、、」


「何か気がかりでもあるか?」


「属州兵たちはどうするんです?ここに留まるんですか?」


「前哨基地の兵も含めて、オクシデンスへ異動してもらうことになる。

ここの維持はガレアンの技術兵なしには難しいからな、、」


「私は前哨基地に残ります」前哨基地司令を兼ねる第3中隊長が言った。


「の、残るって、、淡水の供給も途絶えることになるんだぞ?」


「近くの水場がありますから。司令に教わって作った濾過装置ならちゃんと機能してますわよ」


「食糧はどうする?」


「手漕船さえ残していただければ自分たちで無人島から収穫しますわ。

濾過装置の材料も採れるとわかりましたし」


「そ、そうか、、しかし、どれだけの兵が残りたがるか、、」


「今前哨基地にいる兵達はオクシデンス、、というか、あの司令殿の品性についていけず残った者が大半ですよ。私を筆頭に」


「ああ、そうだったな、、なら大丈夫か」

アルテマウェポン破壊作戦後、オクシデンスが傭兵業を始めてから前哨基地の属州兵にオクシデンス異動を勧めたものの、希望者は存外少なかったのだ。

マリヌム司令もオクシデンス司令の為人を知っているだけに、無理には勧めなかった。




「なら、問題は、、ガレアン将兵の方ですね、、」第1中隊長が言った。

「セントリにもガレアン将兵はいるはずですが、彼らはどうなるんでしょう?」


「セントリからは、なんとか撤収の手はずをつける」


「手はずって、どうやって、、、」


「それを話しに、これからオクシデンスへ行ってくるさ」










カストルム・オクシデンス。


「じゃあ、ゲゲルジュの旦那に掛け合えってのか?撤収に使う飛空艇を。」


「ああ。ゲゲルジュならそのくらい簡単だろう」


「そりゃ旦那ならなぁ、、しかし、見返りは?旦那は悪党じゃねぇが、タダで動く御方でもないぜ」


「オクシデンスとマリヌムにある全ての軍用資材、欲しけりゃ何でもくれてやる。それで交渉を頼む」


「大丈夫かな、、、まぁ、話すだけやってはみるがよう」


「任せた。責任は全て自分が負う。属州兵のことも頼む」


「うちに来るってんなら大歓迎さ」


「前哨基地に残る者も結構な数なんだが、、」


「構わねぇさ。あっちにも世話なってるしよ」


「?前哨基地がどうして??」


「たまに偵察や情報収集頼んでんだよ。報酬に食糧やギルちゃんと支払ってんだぜ」


「そんなの聞いてないぞ?!」


「言って意味あるか?」


「、、、ない、な、、」


「だろ。それに、今のあんたは、前哨基地より気にしなきゃいけねぇことがあんだろ?」


「ああ、、では、セントリへ行ってくるよ」








カストルム・セントリ。


セントリ司令に会うなり、マリヌム司令は第6大隊長を呼ぶよう頼んだ。


「、、、あいつは、戦死した」


「え?!いつ?!」


「以前あんたが来てから少ししてから、いつもの定期視察と物資調達に出てた時さ。

その日何でか知らないが、エオルゼアの冒険者部隊がアグリウスへ来やがってな。

あいつも部下もガイウス閣下の仇とばかりに迎撃したんだが、、、」


「そう、か、、、」


「一体どうしたんだ?来るなりあいつのこと聞くなんて」


マリヌム司令は第7軍団の要請について話した。


「そうか、、ガレアン将兵の撤収が必要ってか、、」


「ああ。なんとか撤収用の飛空艇を準備するから、こちらでも撤収の準備をしておいてほしい」


「わかった。うちにある飛空艇じゃここのガレアン将兵全員を移送は到底無理だからなぁ、、」


「オクシデンスに異動を望む属州兵もこの際まとめて移送できるぞ」


「頼む。俺は残るけどな。だらだらお山の大将が性に合ってるんでね」


「わかった」


ふと、セントリ司令は思い出して言った。「オリエンスの方はどうすんだ?ここより大変じゃないか?」


「、、あそこは、エオルゼア同盟軍の手に落ちてる」


「え?!」


「その先のアラミゴも、属州民の独立勢力に落とされた。

そこに今回の帝都内戦の報せだ、、もう、エオルゼアに残っていても、帰れる望みはない。

だから今回の件に望みを繋げたいんだ」


「そうか、、ここに籠もってると、情報が入らなくてよ」


「こっちも入るのは街の噂程度だがね、、」








ウェルリト暫定政府施設内、尋問室。







「それで、飛空艇の手はずはつけられたのか?」


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「それが、色々ややこしいことになりまして、、」


「??」








次回に続く、、、。






~あとがき~
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お世辞にも品性に富んでるとはいえないオクシデンス司令の設定がここでやっと活きてきます。
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