ラリホー!の万能さを痛感しているミナト=フィスです、こんにちは。
ラリホーばっかりしてます。持ってる方はラリホー返ししてくれます。うれしい。
タイトル通り、漆黒5.0をクリアしました。
つらつらと感想……? というか思ったことを書いていきたいと思います。
漆黒5.0と、一部漆黒秘話・漆黒蛮族クエストネタバレアリです。読まれる際はご注意下さい。クリアしていない方はご注意を。
帰ってきて、「ただいま」と言いました。
今までのメインクエスト関連日記================
・舞台で最も幸せな役者【漆黒5.0中終盤ネタバレ】
・のんびり近況【漆黒5.0部分は折りたたみ】
・ここのいえねこになりたい【漆黒5.0序盤ネタバレ】
・なんだ、あなたは「俺ら」だったのか【漆黒5.0最序盤ネタバレ】
・怨みを恨みで贖いたくはない【紅蓮4.5ネタバレ】
・燃やされる記■【紅蓮4.3ネタバレ】
・僕たちの罪はどうすれば癒されるのだろう【紅蓮4.2まで】
・あなたはどんな人ですか?(※PCミナトのキャラクター設定)
・盟友への手紙【紅蓮4.0ネタバレ】
・なんのために戦うのか【紅蓮4.0ネタバレあり】
・紅蓮入りでシンデレラの魔法が解けた(※蒼天3.5まで)
・追憶の旅路(蒼天3.3ネタバレ)
・大切な君へ(蒼天3.0ネタバレ)
・推しが死にました(蒼天3.0ネタバレ)
・新生クリアして毛皮を脱ぎました。(※新生2.5まで)
・新生2.0クリアしました!(※新生2.0まで)
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――第八霊災を防ぐため、光の戦士は光ある世界に闇を取り戻すことを決意しました。
原初世界とは違い、すでに滅亡の一歩手前にあって、その強い光に人が屈しかけている世界。
光の氾濫。
その強大すぎる暴力に、誰もが苦しげにあえぎながら生き、このまま死んでいくしかないという静かな絶望に浸っていました。
「この世界はこのまま無意味に、無価値で終わる」
その絶望はいかばかりだったでしょう。
ユールモアのように、微睡みながら滅亡を選ぶ場所があってもおかしくはありません。
人は、絶望に浸りながら前を向き続けられるほど強くはないのですから。
しかしそこへ原初世界から光の戦士が渡ってきて、闇の戦士として歩むことを決意し、彼ら彼女らが取り戻した夜空を見上げて思うのです。
「私たちの世界は、これほどまでに美しい場所だったのだ」
「私たちの祈りは、無駄ではなかった」
「この世界は、私たちは、無価値ではなかった」
それは絶望の中にあった人々への、紛れもない救済であり、福音だったでのしょう。
そしてそれはそのまま、終わってしまった第八霊災の人々にも言えます。
終わってしまった世界。終わってしまった人々。希望など何処にもなく、我々は何処にも行けない。そんな死に至る病。
その中で、もう少しだけ誰かのために生きたいと願った人がいて。
彼らは後に続く人々のためにその足跡だけを残し。
続く人々がもう一歩ずつだけ足跡を繋げていった。
自らの首を絞めるが如く苦しいただ中にあって、もう一日だけ生きてみようと思わせる綺羅星の輝き。
それはかつて存在した、誰もが知っている、とある英雄の物語。
彼ら彼女らも自分たちと同じように苦しみ
彼ら彼女らも自分たちと同じように絶望した。
それでも英雄は、放たれた矢の如く
空を切り裂く流星が如く
ただひたすら真っ直ぐに進んでいく。
自分たちと同じ世界に生きていた、どこまでも真っ直ぐな英雄に。
おそらく、人々は恋をしたのでしょう。
「誰か」のためには頑張れなくても
「あの人」のためなら頑張れる。
そんな、刹那の瞬きのような命がけの恋を、彼らはたったひとりの男に託したのです。
むかしむかし、同じように滅んだ文明がありました。
とても美しく、とても平和で、とても幸せで、完璧な世界。
人は穏やかで争いもなく、ただ超然と時間が緩やかに流れていく場所。
急に訪れた滅びに、穏やかだった人々は恐れ逃げ惑い、死にゆくことしかできず。
彼らは誰かのために生きられる優しい人々だったので、世界の存続のためにその命を次々と、まるで炉にくべる薪のように自ら投げ捨てていきました。
神と呼べる存在を作り出し星を守ったはいいものの、彼らは優しい人々だったので、新たに生まれた命を古き世界の贄にしてよいのかと悩み。
やがて争いを知らなかったはずの人々は、争いに身を投じます。
世界に残されたのはたった三人。
一人は永い時間によって目的しか保てなくなり。
一人は調停だけにつとめ。
そしてもう一人の男は、彼らを忘れたくないのだと叫びました。
彼は賢い男でしたから、13世界が潰えた時点でかつての世界が蘇ることがないことを、本当は理解していたのだと思います。
だからこそ、今を生きる命にこの世界を委ねて良いのか。我らの代理人足り得るのか。
彼は心のどこかでそうあってほしいと望みながら、かつての世界から見ればあまりに幼いその有様に、都度絶望していったのでしょう。
そして足元を見れば、彼が冥界に愛された男であるが故の、かつてあった人々とつながる場所が見えてしまう。
我らは世界を守るために身を投じた。
再び戻るという願いを聞き入れた。
我らの生を、死を、無駄なものにするのか。無価値と断ずるのか。
それが例え自らの内から聞こえてくるだけの、泡沫の声なのだとしても。
繰り返す生の中で、"なりそこない"として自らの子供に優しい言葉を願ったことがあったとしても。
男は止まるわけにはいかず。
ただ一人、影の街で、かつての優しい時間を恋しく思うことしかできませんでした。
世界を救う。
それは十全であった、かつての人々にさえ成しがたい偉業でした。
ましてやそれを、かつての人々よりもずっと短く、ずっと愚かで、ずっと脆弱な人に成し得るはずがない。
確かに、普通に考えればその通りです。そんな痛みに耐えきれるはずもない。
けれど、第八霊災の起きた世界には、かつての世界にはないものがありました。
ただ一つの星。
皆が恋をし、愛した英雄。
彼ら彼女らの物語に、愚かな人々は手をつなぎ、かつての人々から見ればほんのちっぽけな、たった一つのことを成し遂げました。
かつての滅びた世界からの恋文を受け取った英雄は、各地を渡り歩き、同じようにちっぽけな人々と手をつないで歩き続けました。
そうしてつながれ、誰かの思いを受け取り、任された先に、彼ら彼女らは辿り着きました。
それは善でも悪でもなく。
ただ、誰かの思いを繋がれたもの同士の意地の張り合い。
ただ、それだけのお話なのですが――
そして彼らもまた、繋げる者と、任される者にわかれます。
天の暗き海に、一際瞬く綺羅星が如き英雄譚。
暗き海を往く船を、静かに導くその輝きを誰もが愛したその先に、等しく夜明けはやってきます。
お説教はまたにするとして。
ひとまずは、早起きしすぎた彼には「おはよう、よく頑張ったね」と。
夜更かししすぎた彼には「おやすみなさい、よい夢を」と。
告げることにして、このお話を終えることにしましょう。
そう、誰かが言っていたように、あまりに永すぎる時間は、心ある者には耐え難いことだから。
だから人は物語を紡ぐのでしょう。
それは恋しい物語。
それは繋げる物語。
それは行きて戻りし、正しく心躍る我らが英雄の物語でありました。
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ちょっとしたおまけ:漆黒二番目の討滅戦の後のお話です
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イノセンス戦の後で、イル・メグにいるセトに話し掛けるとこんな話をしてくれます。
(いつ大罪喰いになってもおかしくない状態の時ですね)
セト――――!!!!
本当にアマロ達かわいいです……。マイチョコボを大切にしたくなります……。