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Aloe Sumiso

Aegis [Elemental]

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新生も日々更新291 ※剣聖と呼ばれた雷神との死闘の果てに見る涙の雨

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オーボンヌ周回してたら、
急に思い出した話。

昔住んでいた家の近所に、
寺院跡みたいなところがあったよね。

家の2階からのぞくと、
少し高い山のような高低差のある所で、
森に囲まれた怪しい区画。

これがRPGで言えば、
いかにも何かあるぞ!みたいな一角。

ここは最初、何もなかったんですけど、
急にスクラップ工場みたいな施設になって。

そこには、
イビツなガタクタが落ちてるから、
小学生には宝の山に見えたのか、
けっこう地元の子の遊び場として賑わっていました。

今考えたらヒト様の商売道具ですし、
勝手に私有地に入るのはダメなんですけどね。

でも、なんか秘密基地的な流れで、
地元の子には知る人ぞ知る秘密の遊び場だった。

地理的には近くの神社の傍の小川から、
町のゴミ捨て場のコンテナに続く狭い範囲だったけど、
近くには違法で家電とかも捨てられたりしてて。
大人が勝手にゴミを捨ててる延長上のエリアの、
その先にスクラップ工場あるみたいなイメージね。

それって、子供から見たら、
使わないものが積み上がっただけの、
誰のものでもない感覚。

たしか夏休みの1日だけ行く登校日かなんかで、
先生の方から注意が飛んできて、
あっ!ここって所有されてたところなんだ!って、
卒業間際にやっと気付いたよね。
(アホすぎる)

それでゴミとは言っても、
電子回路の残骸や、
重機の一部などが転がっているのですよ。

もう当時の子供たちにしたら、
めちゃくちゃ魅力的で、
行くたびに新たな発見があるわけです。

だから、
ちょっと頭の良い子が面白がって、
スクラップを勝手に組み上げて、
武器の形に似たシルエットにしたりしてたよね。

それで、
良くできたものは「神器」みたいにカテゴライズされて、
少し離れた場所に保管するんですよ。

そう。

エクスカリバーの誕生ですわ。

そうは言っても、
ボルトやナットで無理やりつなげた、
あくまでシルエットが聖剣っぽいというだけで、
鉄の棒の延長上のサイバーな雰囲気。

なんだけど、
素材の持つ、やたら反射率の高い光沢感だったり、
垂直に伸びた30センチ以上の金属なんて、
日常では見慣れないから。

まぁ拝めたよね。

それ以外にも、
色々と作ったね。

暗転&カンコンカンコン♪の嵐。

それは、
細長い棒を多重に組み合わせたホーリーランス。

基盤の塊をコードで編み上げたアダマンアーマー。

銅製の球体を分割して台に乗せた聖杯。

型落ちした聖剣を左利き用に改造したレフトハンドソード。

すこし歪曲した鉄板を刃先にしたマサムネ。

マサムネと同じ構造だけど、
素材が悪い部分を黒いのに差し替えたムラマサ。

(子供はアホみたいに増産する生き物)

そんな事が続いて、
神器の数も増えてきて、
保管庫にも台座が作られて、
それなりに神々しいスペースが生まれつつあったある日。

いつものように工場に行くと、
なんか雰囲気がいつもと違う。

なんだろうね。

お天気雨も降ってた印象的な時間で、
みんなの自転車だけが数台止めてあるけれど、
サドルは長い時間濡れたまま。

そもそも、
人の姿が誰も居ないのよね。

???「なんだ…。」

森の奥の方で話し声がしたので、
向かってみる。

すると、
どうもこの土地の持ち主みたいな人が来ちゃって、
子供たちを説教しているんですよ。

あー。
ついに見つかっちゃった。

めっちゃ怒ってる。

でも、まぁそうだよね。

勝手に他人の所有物は荒らされてるわ、
原状回復できないような改造をされてるわ、
(ハンダ付けとか熱で金属つなげた子もいたからね)
まぁ当然ですわ。

でも、
子供たちからしたら、
ファンタジー信仰心の塊でもある訳ですよ。

夏の光に包まれて、
煌めく美しい刃先を何度も眺めて、
良いなぁー凄いなーと過ごした日々が蘇る。

大人「こんなにしやがってよー!」

おもむろに投げ捨てられるマサムネ。

大人「あー。これはどうやってこうなったの?」

何か月もかけて編み上げられたアダマンアーマーが、
一瞬で粉々に砕かれてる。

聞けば、
これらは特に仕事で使うものではなく、
その人が捨てるのに困って集めているだけで、
使い道はないけど取っているものらしいのだ。

そして次に向かったのは聖杯の前だ。

ああ。

この聖杯は、
仲間の中でも思い入れが強くて、
学校の図書館にこもって、
ルーマニアの歴史や、
トランシルバニアのドラキュラ伝説まで調べて、
想像を膨らませた代物だ。

大人「これで雨水でも貯めとったんか?」

手で軽く叩かれたお椀。

クルクルと空中を舞い、
冷たく固いコンクリートに打ち付けられ…。

ああ。

なんとも簡単に壊されてしまった。

「あああーーーー!俺たちの聖杯がーーーーー!!」
(めっちゃ、この人のものだけどね)

もうね、
皆の我慢が限界だった。

大事にしている神器が、
こんな短時間で破壊されて良いものか。

あ、悪魔だ。

この人は鬼か外道の妖怪の類に違いない。
(発想が安直でしょ)

そんな時、
思わず仲間の誰かが叫んだ。

『いまだ!ホ―リーランスを取れ!!』

あとにも先にも、
こんなに恰好良い台詞をリアルで聞いたのは
これが最初で最後だろうね。

すると、
どうだろう。

仲間が残された武器を次々に掴んだ。

もう、
リアルエンカウントの前兆だ。

『ピシャッ』

雷が鳴った。

大地が怒りを露わにしたのだ。
(違う。お天気雨の延長だから)

大自然がクリスタルの加護のごとく味方するように、
太陽からの温度上昇、舞う砂埃。
風が魂のベロシティ限界を刺激する。

強さを増す雨よ。我に来たれ!!

握りしめた金属にあたる水の鼓動は、
聖なる魂の根幹に眠る怒る獅子を揺り起こすリズムと化す。

突然脳内に現れたアーロンさん「これはお前たちの物語だ!」

今までの思い出が雨水となって降り注ぎ、
脳内に戦闘曲のBGMを流入させる。

「正義よ!」

「私たちの願いは悠久の彼方まで!!」

大人「おいおい。なんなんだ!オマエたちは!」

(ド正論)

子供たちに迷いはない。
だって、夢と希望という名の召喚士を守る、
鉄壁のガードだから。
未来をかけて可能性の扉を開いた最強戦士たち…。

さぁ。
戦う覚悟を決めろよ!

と、
一瞬はそう思ったんですけどね。

ああーあれですわ。
相手はマジの屈強な大人のシルエットなのですわ…。

常識的に勝てないよね…。

そんな思いが駆け巡ると、
一気に冷静になってしまい、
仲間のひとりが、
ホ―リーランスを大人に返したのだ。

そっか。

あいつは正気に戻ったカインなんだわ。

完。

圧倒的!平和解決!!

あああ。

終わった。

すべてが、
一瞬で、ね。

子供の夢は、
小さく儚いファイナルファンタジーですもんね。

大人「だよ…。」

その大人は、
立ち去りながら、
最後までブツブツと呟いていた。

大人「なんなんだよ!俺たちの聖杯がーって…。」

(めっちゃ超ド正論!!)

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