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Yaduru Shira

Shinryu (Mana)

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【ワシのヒカセン冒険記】第12話【FF14二次小説】

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■あらすじ
深淵の繭を観る。

▼この作品はBlog【逆断の牢】、【Lodestone】、【Pixiv】で多重投稿されております。

Twitter■https://twitter.com/hisakakousuke
Blog■https://sakatatsunorou.blogspot.com/
Pixiv■https://www.pixiv.net/users/2277819

第1話→https://jp.finalfantasyxiv.com/lodestone/character/34040203/blog/4661663/
第11話→https://jp.finalfantasyxiv.com/lodestone/character/34040203/blog/4727289/
第13話→https://jp.finalfantasyxiv.com/lodestone/character/34040203/blog/4731883/

◇◆◇◆◇>>><<<◇◆◇◆◇





ワシのヒカセン冒険記 第12話


「……何じゃ、あの大きな……繭……?」

 地下霊殿タムタラの墓所の奥部。巨大な空洞が中央に座す空間に出たワシらは、その空洞の中央――幽寂の円環と呼ばれる円状の台座の真上に浮かぶ、禍々しい繭状の物体を視認した。
 禍々しい繭には三方からエーテルを注がれている事が分かる光線が、念珠から発せられている。当然その付近には念珠を守護しているであろう邪教の信者がうろついている姿が散見される。
「客観的に観て、マトモな代物ではないでしょうね」物陰から禍々しい繭を眺めながらユキミ殿が神妙な面持ちで呟く。「気分が悪くなるぐらいの暗い感情が注がれてますから、恐らくは……蛮神、とまでは行かないにしても、それに類する魔を召喚しようとしてるのかな、と」
「タムタラの墓所、と言う地理的要素から思い浮かぶ対象って、この地に埋葬されているであろう、ガルヴァンスぐらいしか……」サクノ殿が怪訝な表情でユキミ殿に続く。「そんなの召喚されたら、最後の群民がどうこう以前に、グリダニア一帯が危険になりそう……」
「であれば、当初の目的である、最後の群民の掃滅はそのままに、あの召喚を食い止める方針も加えますか」戦斧を構え直し、視線の先――念珠を警護する僧兵、ダラガブ・プリーストとグレイブディガーと呼ばれるグレムリンのような魔物に意識を向ける。「時間との戦いになりますから、速やかに叩き潰しますね」
「頼もしい限りじゃが、無理だけはなさらぬよう」釘を刺す訳ではないが、気持ちが逸って致命的な失態をせぬよう、念のため注意喚起を差し挟んでおく。「……いや、この中ではワシが一番の若輩者、お三方には言わずもがな、か」
 三人のこそばゆそうな微笑を確認しながら、一つ頷く。
「いざ参ろうか。即時殲滅、抵抗の暇を与えず屠ろう」
 三人は厳かに首肯を返すと、「では!」と気勢を上げ、クロス殿が戦斧を担いだまま吶喊を始めた。ワシとサクノ殿がそれに続き、三人を援護するような位置取りを確認しながらユキミ殿が詠唱を始める。
 ダラガブ・プリーストは突撃してくるクロス殿に気づくと、「我らが大業を、邪魔させんぞ!」と、殺意に溢れた表情で魔杖を構え、素早く詠唱を始める。
「ウオオオッ!」
 ダラガブ・プリーストの詠唱が終わる前に両断せんと戦斧を振り薙ぐクロス殿だったが、庇うように飛び出して来たグレイブディガーに邪魔され、ダラガブ・プリーストにその白刃が届く事は無かった。
 グレムリンのような見た目の魔物は一匹がその戦斧により肉塊にされたが、もう一匹が尋常ならざる速さの詠唱を終えると、クロス殿に氷結の魔法――ブリザドを浴びせかけ、動きを更に阻害する。
「クロスさん!」
 ブリザドの影響で全身に霜が降りたクロス殿の脇から飛び出したサクノ殿が刹那に一閃――グレイブディガーは体から首を切り離され、そのままエーテルと化して消失する。
 残されたダラガブ・プリーストはその間に詠唱を終えると、火炎の魔法――ファイアをクロス殿に浴びせてきた。
 霜が降りた体が今度は炎上を始め、クロス殿の体感温度は今やどうなっているのか定かではないが、この好機を逃してなるものかと、ワシは邪教の僧兵との間合いを殺し、拳に力を込めて一撃を打ち放つ。
 全霊を込めた連撃、そして正拳突きを受けるも、ダラガブ・プリーストは痛覚など無視しているかのような振る舞いで再び魔法の呪文を唱え始めた。
 再びファイアが飛んで来たら、今度はワシにあのファイアが飛んでくるかも知れない。そうなればクロス殿のように耐えられるか怪しい――その前に何としても仕留めねばと崩拳まで叩き込むが、それでもダラガブ・プリーストは膝さえ着かなかった。
「ヤヅルさん!」
 いよいよ詠唱が済む――間際、背後で機会を窺っていたユキミ殿の詠唱が終わり、彼女の掛け声を合図に後方に跳ぶと、その瞬間、ダラガブ・プリーストは全身を燃え上がらせて、倒れ込んだ。
 まずはこれで戦闘終了か――と思いきや、ダラガブ・プリーストの肉体がエーテルと化して消滅する前に、何かがその場に召喚されてきた。
 黒い悪魔。人型ではあるが、明らかに人間とは異なる存在――魔そのものと言っても過言ではないそれ――ヴォイド・ソウルカウンターと呼ばれる魔物は、無詠唱で魔法・ダークオーブを放ってきた。
「ヤヅルさん!」
 黒い波動をワシの代わりに受け止めたのはクロス殿だった。衝撃で二歩三歩と後退するも、致命傷を避けたのか、クロス殿は戦闘続行を示すように、戦斧を黒い悪魔に叩きつける。
 頑強な肉体を有しているヴォイド・ソウルカウンターは、あの強靭無比のクロス殿の斬撃を幾度受けても斃れず、剰え無詠唱で黒い波動を何度も飛ばしてくる。
「どんどん攻撃を叩き込みましょう!」サクノ殿がワシに言い聞かせるように言を飛ばしてきた。「相手が何であれ、不死ではない筈です! ダメージを与え続ければ、必ず斃せます!」
「援護は任せてください!」背後からユキミ殿の頼りになる声が響く。「三人は遠慮なくボッコボコに!」
 ワシは首肯を返す余裕しかなく、拳を握り直してヴォイド・ソウルカウンターに改めて向き直る。
 悪魔。そう呼べる存在と、真正面から向き合って拳を交える機会を得られるなど、冒険者冥利に尽きると言うものだ。
 彼ら、最後の群民にも理念が有るのかも知れない。終末思想だと言われているが、元を辿れば己の境遇を救いたいとか、守りたかった矜持が有ったとか、きっと始まりは些細なものだったに違いない。
 それはもしかしたら。ワシが冒険者にはならず彼らの立場として、サクノ殿やユキミ殿、クロス殿と敵対していたかも知れない可能性を含んでいる。
 あの時――――ワシがエオルゼアに罷り越す前にいた世界のように。力無く奪われる側にいたワシとて、もしかしたら力有る者として奪う側に回っていた可能性だって有った訳だ。
 ワシは正義の味方でも無ければ当然、英雄でも救世主でも何でも無い。ただ力を振るう事しか知らぬ蛮族も同然だ。
 それでもこの拳を振るうのは、それで救われる者がいて、喜んでくれる者がいて、守られる者がいるからに過ぎない。
 だからきっと、彼ら最後の群民と本質は同じなのだ。けれど分かり合う事は出来ない。彼らには彼らの救うべきもの、喜んでくれるもの、守らねばならないものが有って、それらはワシと理を異にするものだから。
 そんな想いが、拳を振り翳しながら脳裏を駆け巡る。きっとこの想いは、何度だってワシに問いかけるだろう。暴力装置として、ワシは今、拳を振るうべきか否か。それは己の意志に本当に従っているのか否か。ワシの望みに沿う行動なのか、否か。
 聞いて、感じて、考えた結果――ワシはこのカルト教団を敵対すべしと認め、信じ、決めた。ならば後は暴力装置として最期まで全うするだけだ。
 クロス殿の斧術、サクノ殿の剣技、ユキミ殿の魔術、そしてワシの武術を総身に叩き込まれた黒い悪魔は最期まで抵抗したが――黒いエーテルとなって霧散し、ワシらの前から姿を消した。
 ヴォイド・ソウルカウンターが消え失せた事で邪教の念珠を守るエーテルが弱まった事を感覚として認知したワシらは、禍々しい繭にエーテルを注ぎ続けている邪教の念珠を若木の祭壇から破壊し、エーテルの流れを絶つ事に成功した。
「あと二ヶ所ですね」若木の祭壇から見渡す限り、大木の祭壇、そして古木の祭壇の二ヶ所にも、同じように邪教の念珠が設置され、禍々しい繭にエーテルを注いでいる事が窺えるのを、クロス殿が確認するように呟いた。「急ぎましょう、観たところ、あの繭にはもう大部分のエーテルが注がれてるようです」
「そうじゃな」首肯を返し、呼気を整える。「……まさか、フリーカンパニー初めての依頼が大仕事になるとは、の」
 思わず苦笑を落としてしまうが、三人とも同じ想いなのか笑いを堪え切れない様子でうんうん頷いている様子が窺えた。
「さぁ、先を急ぎましょう!」ポン、と肩を叩いて歩き出すサクノ殿。「せめて召喚される前に叩けば、大立ち回りは避けられるでしょうし!」
「うんうん!」ユキミ殿が青い豚の被り物を縦に振ってサムズアップを見せた。「ヤヅルさんには無理させない方向で!」
「ははは、頼りにしておるぞ」
 微笑を返し、地下霊殿の更に奥部へ。
 恐らくこれより先は、最後の群民の抵抗も強くなるだろうと予想しながら、足を進めていくワシらの先に待つのは、避けられない大立ち回りである事を、この時はまだ――――
Comments (2)

Tsutomi Amou

Shinryu (Mana)

更新お疲れさまですvv

みんな頑張ってる!かっこいいvv
普段の姿からは全く想像できないぐらい、息できないほどかっこいいぞ!!

お手軽に「善悪」とかって言っちゃいけないんだろうけど、どちら側から見るかによって善悪って簡単にひっくり返っちゃうんだなと…
エオルゼアの様々な問題ももとを正せばそのへんが大分かかわってるのかなぁ?なんて最近思っています。(まぁ、寝てるんだけどねw)

お留守番つとみちゃん情報コーナー!!
ここのところつとみちゃん出てこなくて寂しいとお嘆きの君たちに最新のつとみちゃん情報をお届け!!

スヤァ…

以上!

今回も楽しませて頂きましたー
次回も楽しみにしてますよーvv

Yaduru Shira

Shinryu (Mana)

>Tsutomi Amouさん

感想コメント有り難う御座いまする~!!

かっこよく綴れてて良かった…! 皆さん頑張り者ですからね…!w
全く想像できないww 本当は皆さん息できないほどカッコいいのがばっちり伝わったカナ!?ww

エオルゼアってそういう側面を映し出す展開もちらほら有ったりで、一方的に悪! って断じられないんだなぁってシミジミ思う事がちらほら…
寝てちゃダメですねwwwさぁ馬車馬のように!ww

ヤッター! お留守番つとみちゃん情報コーナーキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
って寝息しか聞こえなーい!www 放送事故じゃねーかwwww

今回もお楽しみ頂けたようで嬉しいです~!
次回もぜひぜひお楽しみに~!!
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