※前置き※
私がFF14を始めるまでの覚書。
本編には全然触れていません。
2021年、発令されたGW中の緊急事態宣言。
飲食店や映画館の休業、そしてコンサートや舞台のありとあらゆるエンターテイメントの中止が発表される中、私の推しが出る舞台ももれなく該当した。
当初予定された配信も全てが無くなり、無観客でも開催されないことが決定し、事実幻の舞台となった。
その知らせは、私を絶望の谷底に叩きつけるには十二分すぎた。
本当に本当に楽しみにしていた舞台だった。
推しがもう一人の推しと兄弟役と聞いて夜通し踊れるくらいの勢いで嬉しかった。
グッズはどれを買おうかいや全部だな、ランダムグッズ！？上等だ！！と息巻き、
舞台のパンフレットは発売されるのか、世界設定資料本みたいだといいなと想像し、
みんなの稽古風景も垣間見えたりするんだろうかと期待に胸を膨らませていた舞台。
それが、こんな形で終わるなんて思わなかった。
（余談ですがグッズだけは通販で販売されたので無事買えました）
この舞台に限った話ではないのだが去年から推し事の予定を立てては中止になりを繰り返しすぎたせいで、私の心は限界を迎え、全てが虚無になった。
かろうじて起き上がり、かろうじて仕事に行き、かろうじて食事をし、酒を飲んで気絶するように眠る。
あれだけ好きだった推しの踊る姿を見るのも、SNSをチェックするのも、ライヴ映像を見るのも気力が沸かず。
だからといって映画を見たり大好きな小説や漫画を読んだりするのも億劫で、ずっとやっていたソシャゲもログインすらできなくなっていた。
そして、ようやく気付いた。
――このままでは、まずい。頭の片隅で、米粒程度に残っていた理性が警報を鳴らす。
大好きだった娯楽たちに何も手が付けられないこの状態で、心が急速に老いていくのを感じた。
なんて恐ろしい事だ、と肌が粟立つ。恐怖により、思考が鮮明になっていく。
警報が呼び水になったのか、内なる思いが叫ぶ。
ただ会社と家の往復だけをする日々で一生を終わらすのか！？
私は仕事の合間に人生をやっているんじゃない！！人生の合間に仕事をやっているんだ！！
私から娯楽を取ったら何もなくなってしまう！！仕事しかないなんていやだ！！
もっと本音を言えば仕事なんてしたくないし非課税で5兆円もらいたい！！こんなところで「楽しむ心」を無くしたくない！！！
なにか、なにか楽しい事、新しい事を！！
舞台中止の悲しさを癒せるような、楽しいこと……！
誰か――……！！！
「そんな貴方に、『ファイナルファンタジーXIVフリートライアル』というものが存在する。」
その声は！！株式会社スクウェア・エニックス取締役兼執行役員（開発・部門担当）兼第三開発事業本部事業本部長兼ファイナルファンタジーXIVプロデューサー兼ディレクター兼ファイナルファンタジーXVIプロデューサーの吉田直樹さん！！！
（※ネットで調べたものだから何か間違いがあったらごめんなさい）
「FF14！そういうのもあるのか」
私は井之頭五郎のような顔になって頷いた。
話にはよく聞いていたFF14。
私の周囲には数人プレイヤーさんがいて、なんだか楽しそうだなと遠巻きに見ていた。
FFと聞くとやはり真っ先に思い浮かぶのは天野喜孝さんの事だ。
数々の美麗なイラストやキャラデザはいつだって私たちをわくわくさせてくれた。
……あれ？ そういえばFFでお馴染み、天野喜孝さんは推しが出演する舞台（原作はスマホゲーム）のキャラデザを……していたような……
…。
……。
………！？…………繋がったのでは！！！！？？？？（※繋がってない）
推しが出るはずだった舞台の原作ゲームのキャラデザと、FF14のイメージアート等を描いている方が！同じ！！
これはもう天啓と言っても過言ではない。
暗闇の中見えた一筋の光に縋る様に、私はFF14をプレイする環境を調べた。
プレイヤーの友人からはこれがあると便利だよと声をかけてもらった。
買ったSSDの端子が不良品という初っ端から躓きを見せてしまい、（交換してもらいました）
なんとも慌ただしいスタートを切ってしまったがどうにかこうにかプレイ環境を整え、
まずは無事にフリートライアルをDLするところまで終えた。
そして舞台中止なって私のメンタルがべこべこになってしまった時
とても親身に話を聞いてくれた友人へ、ひとつのメッセージを送信した。
来る2021年5月15日―ー運命の歯車が、ゆっくりと回り出す。
次回！「友人とシェアプレイをしながらキャラメイク！種族？ルガディン一択に決まってんだろうが！！」お楽しみに。
