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Ayaka Wavesurf

Belias [Meteor]

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【RP二次創作記事】郷愁の勇者 「リリラ様の冒険 中編」 エピソード7

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エピソード6からの続き

ピッピッピッ(リンクシェルの通信音)
「こちらチョーク4だ!ダブルエコー感度は有るか⁉」
「ダブルエコーだ!どうした⁉」
「ダブルエコー!こちらチョーク4!もう持たねえぞ!サー・キヴロン男爵Ⅲ世はもうやったんだろうな⁉」
「こちらダブルエコーだ!思ったより抵抗が・・・すぎる・・・うわっ!」
「なんだって⁉よくきこえねぇ!ダブルエコー⁉このままじゃ逃げられちまうぞ!」
チョーク4のリーダーは一瞬躊躇はしたもののLSをシャウトに切り替えた。
「こちらクイックサンド所属の冒険者PARTYチョーク4だ!緊急事態につきシャウトしている!中央ザナラーンで活動中の冒険者へ!誰でもいいから参戦してくれ!サー・キヴロン男爵Ⅲ世別宅跡だ!このままじゃモモディさんの顔をつぶしちまう!」

この二つのパーティは手腕を買われ、サー・キヴロン男爵Ⅲ世を頭目に置く犯罪組織の撃滅に赴いていた。チョーク4は陽動作戦に、ダブルエコーはその隙に別宅跡へ強襲し頭目を直接狙ったのだ。キヴロン別宅跡は第七霊災で命を落としたキヴロン家の屋敷だったが、いつしかサー・キヴロン男爵を名乗る野盗が根城にしていた。

あのキヴロン別宅跡から逃亡を図っている一団がいる。4人か。。。クラッチ狭間で父親を魔物に奪われた子供の敵討ちという依頼をこなしていたらなんだか事件のようだ。
リリラ様の護衛が務まるように積極的に経験値を積むことにした。

剣術士ギルドの訓練にもほぼ毎日顔を出した。ミラさんは鎧を外すと憑き物が落ちたようになる。男性の団員が帰った後、井戸端会議(女子会)にも参加させてもらえるようになった。

「こちらチョーク4!こうなりゃやけくそだ!敵一人頭500出すぞ!」
「こちら00セクション。。。キリシマ アヤカ。。。LSを傍受。クラッチ狭間で逃亡を図っている4人を確認した。これより仕掛ける!」
「チョーク4だ!4人だと⁉よせよせ!00って言ったら野良じゃねぇか⁉援護を待て!」
「こちらビックララ!一人頭500だな?乗ったぜ!10分で到着だ!」
くそ!よりによってララフェル女のパーティかよ!
チョーク4のリーダーは奥歯をかみしめる。
「チョーク4だ!頼んだぞ!短足ども!スプリントでクラッチ狭間へ超特急で向かえ!」
「こちらビックララ。モモディさんに言いつけるからな!そいつらは俺たちが頂くぜ!」

「こちら00セクション。。。キリシマアヤカ。。。私の獲物です。手出し無用にしてもらっていいですか?」
「アッハッハッハ!ビックララだ!嫌いじゃないぜ!そおいうの!」
ビックララは全員ウルダハ生まれのララフェル女子パーティであり、リーダーは荒くれの俺っ子である。

サー・キヴロン男爵Ⅲ世は2グループの冒険者パーティに襲撃され、末端の配下を囮にして幹部を引き連れ東ザナラーンへ逃亡を図っていた。
魔物の巣窟クラッチ狭間へ到達すれば、手練れの冒険者でも二の足を踏むだろうと目論んでいた。しかし、様子がおかしい。オロボンやギガントードの姿が無い。兎に角、追撃をかわしてゴールドバザー周辺に身を隠すのを優先させる。かまわずに湿地帯から街道に出たところで目を疑った。

地面から偽装網が天高く舞い一人の剣術士が現れた。
「投降すれば人生をやり直せるかもしれませんよ。保証は出来ませんが・・・。」

「は・早くあいつをなんとかしろ!」サー・キヴロンは慌てて配下に命じたが、相手は強力な範囲攻撃をいきなり撃ってきた。こいつそんな魔法を無詠唱で⁉まさか。。。スコーピオンを一人で壊滅させた冒険者?

「トータルイクリプス」ドドドドン!4人にヒットした。敵の混乱に乗じてランパート、ファイト・オア・フライトを自身に付与する。確実に一人づつ3連コンボを叩き込む。反撃を受けはしたが、スキルのお陰か新調した装備が優秀なのか、さほどダメージは受けなかった。

「サンダー!」サー・キヴロンは配下を盾に正確な詠唱を唱え黒魔法を撃ってきた。わずかだが毒を受けたようにダメージが継続する。
リリラ様とのお出かけの為に新調した装備が焦げていく。。。戦いが長引くと不利になる。。。もう遊びは終わりだ。
確実に急所を狙う戦法に切り替え、降伏する機会を奪っていった。


サー・キヴロン男爵Ⅲ世は配下が倒されていくのを呆然と見ていた。こんなか細い女剣士が鎧を着た大の男をまるでサボテンを切り刻むように・・・この窮地を脱するにはこれしか。。。
「ま・待て!雇い主の倍だそう!銅刃団の嫌がらせも止められるぞ!俺なら・・・!」
懐の逃走資金を差し出そうとしたら、剣先が眼前に迫りズドン!という鈍い音と共に真っ暗になった。
いつ間違えた?どうして俺は悪党になった?だれか教えてくれ・・・弟よ・・・すまん、お前まで悪魔にしてしまった。。。一瞬だが首の無い自分の胴体を見下ろしていた気がした。

剣の血を振り落とすと新手が現れた。後続の幹部たちか。ひぃふぅみぃ。。。人数を数えるといきなり爆発が起こる。
木っ端微塵だった。私も爆風で大の字でひっくり返った。

「おい!いきなりフレアぶっ放すんじゃねぇよ!俺の活躍がぁ・・・!」俺っ子リーダーが叫ぶ。
ビックララの眼帯を着けた黒魔導士が不敵に笑う。中二病全開のポーズをとり、
「うふふ。どうですか?リーダー!今の我が爆裂魔法は何点ですか?そうですか120点ですか!我ながら自分の才能に恐怖すら覚えるのですよ!」
ガスン!殴られていた。「0点に決まってんだろが!味方まで吹き飛ばしてどうすんだよ!てめ!いつのまに眼帯なんか!」


ビックララと合流してキヴロン別宅跡に向うと、ダブルエコーとチョーク4のメンバーが銅刃団と揉めていた。正式な依頼で討伐に乗り出したと主張しても、銅刃団の隊長は信用できないので依頼主を明らかにするように求めてきた。
「そんなことが出来るか!共和派のお前らに言ったらどうせ暗殺でもするんだろ!」チョーク4のリーダーは一歩も譲らなかった。
「そもそもお前らグルだろ?こいつらと!あぁ~~~ん!!!」リーダーのこの啖呵で銅刃団の隊長は私たち冒険者を全員捕縛するように命じた。容疑は強盗殺人だそうだ。


ボコッ!銅刃団の隊長が吹っ飛んだ。
はっ?全員が私を見た。この隊長の過去が見えてしまい茶番に付き合うのが心底うっとおしかったのでつい手が出てしまった。
ビックララのメンバーたちがアクドイ笑みを浮かべた。「やっちまいな!」リーダーの号令と共に全員が銅刃団に襲い掛かった。いっぺんやってみたかったんだよ!てめぇらとなぁ!と言いながら素手での乱闘が繰り広げられた。数はほぼ同数だったが、戦闘職の冒険者に汚職まみれの役人が敵う筈がない。たちまち銅刃団の方が縛り上げられてしまった。
「文句があるならいつでもかかってこいや!クイックサンドで待ってるぜ!」チョーク4のリーダーは痣だらけの顔でにっこり笑って言った。
「さっさと報酬よこせ!」とビックララのリーダーも目の周りにあおたんをつくり反骨精神をむき出しにしていた。
私も水たまりで顔を確認すると・・・きっと母が見たら卒倒してしまうだろう。。。「うらめしや。。。伊右衛門殿」なんて言い出しそうな顔だ。


私は剣術士ギルドのど真ん中に正座していた。鎧を着けたミラさんは怖い。
「そもそも!誇り高き剣術士ギルドの団員である貴様がだなぁ!そんな乱闘に加わっているなど・・・しろうといい!きさまといい!なんでこうも・・・!」
ミラさんは頭痛がするのか目頭を抑えてのお説教はつづく・・・

「ちょっといいか?お邪魔するよ。久しいなアヤカよ。ははは!なんだその顔は。べっぴんになったじゃないかw」聞き覚えのある声?不滅隊のヘクターさんだ。その後ろには松葉杖を携え顔がボコボコに腫れた銅刃団の隊長がいた。
「これは不滅隊の方々と銅刃団の方。この度は我が団員が失礼をした。正式に謝罪させてもらおう。」
私の為にミラさんが頭を下げている。申し訳ない。銅刃団の隊長は偉そうに、してやったりの顔だ。
「この度の乱闘騒ぎがどおいうわけかナナモ陛下のお耳に入ってなぁ。たぶんロロリト殿から苦情でも出たのであろうと思うが。。。」ヘクターさんは書簡を広げた。銅刃団の隊長は更にどや顔になる。

「ナナモ陛下からの勅令である!」ヘクターさんは軍人らしい顔つきになる。
みんな気を付けの姿勢になった。
「剣術士ギルド所属 キリシマアヤカ。。。及びクイックサンド冒険者ギルドに対し命ずる。以後、銅刃団との乱闘を禁ずる!。。。あー」
ヘクターさんは銅刃団の隊長に目をやり慰めに近い顔つきで言った。
「。。。銅刃団が全滅してしまうからのぅ・・・と書かれている。」ヘクターさんは笑いをこらえるのに必死だ。
ミラさんは一瞬、天井を見てピクピクした後、耐えられなくなり、大爆笑した。剣術士ギルド内ははち切れんばかりの笑い声と歓声が響いた。「そりゃそうだなぁ!w」「ちげぇねぇ!w」

「こ・このままで済むと思わぬことだ!失礼する!」顔を真っ赤にした銅刃団の隊長が足を引きずりながら退出していった。
開きっぱなしのドアからリリラ様が覗いていた。私と目が合うと親指を立てて頷いた後、手足をバタつかせて喜んでいた。その夜はクイックサンドでもひと際大きな歓声が上がった。私はリリラ様とクイックサンドで冒険者たちの輪にいた。顔がヤバいことになっているので眼帯を着けていると、ビックララの黒魔導士が絡んできた。
「あなたも爆裂に目覚めたのですか?そうでしょうそうでしょう!その魔眼が疼くのですね!冒険者なら爆裂魔法に憧れを抱くのは当然のこと!さぁあなたもその深淵をのぞ・・・」
ガスン!「わりいなぁうちの頭の可笑しい呪術師が面倒かけて。」エールのジョッキで殴りリーダーが引きずっていった。「あの・・・血出てますけど・・・」


クイックサンドのドアが勢いよく開いた。
「剣術士の団員はすぐにギルドに集まってくれ!緊急事態だ!」ザザリックが真剣な表情で招集をかけた。
リリラ様はにっこり笑い。「出番のようじゃぞ。わらわのことはよい。ギルドの仕事を解決するのじゃ。」とおっしゃる。立ち振る舞いはまるで皇室の姫のようだ。さっきまではしゃいでいた少女と同一人物には見えない。
また過去が見えた。。。リリラ様じゃない。。。なにか大事なものが。。。盗まれた?

「そうですよ。リリラ様。さっ。帰りましょ」いつの間にかサンクレットがカウンターからこちらを見ていた。「そうじゃな。」「おっと今日は素直ですね。」
「友とはいいものじゃな。。。」寂しそうなリリラの言葉にサンクレットは片膝をついて深くこうべを垂れた。


ミラさんの怒鳴り声がギルドの外にも漏れ聞こえる。入室するとすれ違いにアルディスが出て行った。「よ!元気そうだな!」挨拶を忘れない男だ。

「我々はこれよりシルバーバザーに拠点を置き対アラクラン戦にギルドの総力をあげてこれに臨む!お前たちの命はこの私が預かった!」
みんな緊張した表情だ。私も後れを取らないようにしないと、そう考えていたらミラさんに呼ばれた。

お前には別途任務を与える!反論の余地は無かった。団員がシルバーバザーに滞在する間、現地の協力は得られない。兵站を運ぶルートの安全を確保しなければならない。万一に備え、住民の避難、医薬品の補給、火災で焼け出された住民が出た場合の炊き出し、仮設避難所用のテントなどミラさんは計画しているようだった。補給品の情報が洩れ襲撃されたり、毒でも盛られたりしたら、住民も巻き込んで全滅の可能性もあるということで、他の団員にも内密にキャリッジの護衛をすることになった。

スコーピオン交易所からキャリッジに乗り込もうとしたら、勝手にジャーキーの袋を開け食べている男が乗っていた。アルディスは一切れ差し出すと「共犯ってことで・・・」と言ってきた。ミラさんに怒鳴られるわけだ・・・。



ここは荒野の王都ウルダハ、乾いた砂が人々の希望を埋めていく墓標なき場所。



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Shyne Bonds
Comments (4)

Ju-shirou Mishima

Belias [Meteor]

今回はドタバタ感がいいですね!
ビックララも楽しいです、ララフェルの素材感の強さってなんなんでしょうね。
あと銅刄団と剣術士ギルドって絶対に仲悪いですよね!遊んでいて、やつらが
守衛以外のところでいると、ちょっとつっかかりたくなる衝動に駆られますから。
(今のところは彼らのほうがレベル高いんですけどね)


でも”サボテンを切り刻む”という表現が好きですね、メキシコ感があります(笑

Ayaka Wavesurf

Belias [Meteor]

しろうさん
物語を進めていくと、どうしても戦闘中心になってしまうかなぁと、ただ今後はリリラとアルディスとの絡みを進めたいと思っています。ビックララとチョーク4等は架空の固定パーティなんですけどこれがFCで作れたら素敵だなぁなんて思ってます。
フフルパ君が私を知っているようですので、メリルダとオリヴァーが絡んだ事件もフラグですね^^

Jester Pumpkin

Masamune [Mana]


この愚かな老人の戯言にお付き合い頂けるとは…
思いもよりませなんだ

微力非才の身ゆえ 祈ることすらままなりませぬが
クリスタルの加護があらんことを


Ayaka Wavesurf

Belias [Meteor]

Jesterさん
コメントありがとうございますm(__)m

私も最近、創作ストーリーにハマってまして、記事を見かけていいね!させてもらいました。
続き楽しみにしています^^
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