第2回 FF14シナリオ回顧録は「クリスタルタワー」と「大迷宮バハムート」について語っていきます。
今回は以下の順で語っていこうと思います。
○クリスタルタワー編・想像を超えたクリスタルタワーの扱い
・ザンデと暗闇の雲
・シドとネロさン
・グ・ラハという男と光の戦士
○大迷宮バハムート編・アリゼーという少女
・ネール…
・バハムートとフェニックス
・NPCから仲間へ
○次回予告-----------------------------------------------------------------------------------------------
○クリスタルタワー編・想像を超えたクリスタルタワーの扱い最初クリスタルタワーが舞台になると聴いた時、クリスタルタワーで戦闘をするだとおもっていました。
しかしいざ蓋を開けてみると、
FF3のシナリオをリスペクトしたFF14のドラマ繰り広げられ、驚愕したことを今でも覚えています。
クリスタルタワーの印象的なBGMもシルクスの塔でアレンジされて、初めて聴いたときは鳥肌が止まりませんでした。ボス戦もFF3の戦闘曲をFF14に合わせて壮大にアレンジされ、戦闘を盛り上げてくれました。
すべてが終わった後に流れる悠久の風。
グ・ラハの別れのシーンにピッタリハマって大変感動しました。
友人曰く「悠久の風を私物化した男」との事。
・ザンデと暗闇の雲ザンデの暗闇の雲召喚に関して、FF14では「死の先の無を恐れて、世界そのものを無にする」という動機づけがされました。新生当時は「暗闇の雲が顕現する動機づけをはっきりさせたんだな」としか思いませんでしたが、このエピソードは暁月で思わぬ形で拾われます。それに関しては日を改めて語りたいと思いますので、いったんはそういう感想を抱いていた程度にとどめておきます。
過去の復活したザンデを追い詰めたのが4人の光の戦士と明言されているのは、やはり過去作を連想して嬉しくなりますね。
・シドとネロシドは新生エオルゼアのNPC側の主人公だと考えています。じゃあヒロインは?
言わずもがなこの男、ネロさンです。
ネロは敵なんですが、「劇中で主人公に対してヘイトを稼ぐことはなかった」「立場上交戦せざるを得なかっただけのうえ、シドと痴話喧嘩してる方がメインだった」事もあり、主人公もプレイヤーもそこまでネガティブな印象がありませんでした。なので、彼がクリスタルタワーでついてきてもそこまで抵抗はありませんでしたし、ネロの行動はいろんないみで好感度が上がるばかりでした。武器もないのに、どうやってウネを妖異から守っていたんでしょうか。
閑話休題、この二人の和解がなかったら色んな場面で詰んでるんですよね、FF14。
漆黒なんてこの二人がいなかったら成立しないレベル。
戦いには関わらないけど、陰ながら主人公を支えてくれるのは、正しくファイナルファンタジーの「シド」だなとアレキあたりから感じました。
しかし、シドの湿度は何なんでしょうね。
後にセイブザクイーンでもシドは出てきますが、そのときもネットリしたシナリオで惑わしてきて…
・グ・ラハという男と光の戦士多くの光の戦士の例に漏れず、自分にとっても特に印象に残っているNPCの一人、グ・ラハ・ティア。
彼への思いの丈は、漆黒のヴィランズまで取っておきたいので、ここでは当時の印象のみ語ります。
この頃のグ・ラハは少々生意気な「英雄に憧れる青年」であり、アルテマウエポンを破壊して英雄として頭角を表した、主人公のファン1号という印象でした。
(2号はもちろんアリゼー)主人公と肩を並べようとするも力不足を指摘され、反発するもちゃんと後方支援に回れる奥ゆかしさは、好印象でした。
クリスタルタワーにかかわるうちに、一族に流れる血の宿命と向き合い、自分ができることを考えた結果、彼は自分ごとクリスタルタワーを封印することを選びます。
グ・ラハの思いの丈を聞きながら流れる「悠久の風」。
FF3を象徴するBGMのアレンジに心を揺らされながら聞かされる、彼の最後のセリフーーー
「目覚めたら、真っ先にあんたの名前を探すよ。その名はきっと歴史に残って、オレを導く光になる」今聞くと色んな感情がこみ上げてきて、目頭が熱くなります。
○大迷宮バハムート編この話はメインクエストでやる内容では?終わったときの第一声がコレでした。
まだやっていない人はIL610超えてるタンクにお願いしてもらってキャリーしてもらいましょう。
真面目にやると本当に難しいので。
・アリゼーという少女チョコボキャリッジで出会った双子の片割れ。最初は儚げで気難しいのお嬢様みたいな印象だったのですが、いざ蓋を開けてみると
「即断即決」「有言実行」「口より手が先に出る」の超行動派お嬢様。
アルフィノの行動を批判し自分の理念に則って行動していますが、根底の
「救世主となった祖父」「祖父が救おうとしたエオルゼアを、自分達の手で救わないといけない」といメサイア・コンプレックスと、ある意味で「救われるべきエオルゼア人」というシャーレアン由来の傲慢さを抱いてしまった危うい存在であるところは似たもの兄妹。
バハムートのテンパードとなった祖父のこと、アルフィノとの確執、自分が本当は何がやりたいのか。
ある意味「大迷宮」と言うのは、アリゼーの一連の迷いと葛藤のことを言っているのかもしれませんね。
そんな人生の大迷宮を一緒に駆け抜けてくれた光の戦士にあこがれてしまうのも仕方ないですよね。
エオルゼアの剣になると言い残して見聞を広めるたびに出たアリゼーが、本当に戦う力を引っ提げて帰ってきたときは子供の成長を見る親の気持ちになりました。
この一件もあり、アルフィノとアリゼーは主人公にとっての(ズルしてできた)弟と妹の印象がとても強かったです。
・ネール…強すぎてトラウマになる敵、第一号。
即死が多く、制限解除しても一筋縄ではいかなかった憎いあん畜生。
その理不尽さは、暁月のメインシナリオでも主人公のトラウマとなって刻まれていたことが明らかになったときは、画面の前で頷いてしまいました。
流石に、IL610超えていれば一人でもなんとかできるようになりましたが、本当にえげつない敵でした。
・バハムートとフェニックスバハムートとフェニックスは、FFを象徴する幻獣でしたが、最近はいまいちパッとしない印象でした。
今回バハムートが世界を一度滅ぼして、それをフェニックスとなったルイゾワが「新生」させたという事実が明らかとなり、ドラマの中でしっかりと「意味」を持ったバハムートとフェニックスが見れたのは、大変嬉しかったです。
特にフェニックスの解釈がすごかったです。
潜在的に存在していた不死鳥伝承が形になって蛮神化。
結果エオルゼアが新生できた流れは舌を巻きました。
バハムートの絶望に満ちた誕生、怨嗟に塗れた蘇生の真実を知った後に聞かされたルイゾワの真実は、状況は変わらなくとも、希望を抱けたような気がしました。
バハムートもフェニックスも、後のシナリオで再び言及されるので、ここでの感想はファンボーイの独白程度にとどめておきます。
漆黒後半から暁月にかけての設定の補完が異次元すぎるからこんな事になってしまうんです。
・NPCから仲間へバハムートを倒すため、アルフィノとアリゼーの力を借りて、核を破壊しに向かうシーンは、実は初めてアルフィノが自分のために手を貸してくれるシーンでもあります。
そして、恐らくはNPCが自分のために身を挺する初めてのシーンだったはずです。
このあたりから明確に双子に対して愛情を抱けるようになっていったと記憶しています。
ここに来てやっと仲間というものを感じることができました。
だからこそ、このあとアルフィノを襲う人生最大の挫折にも主人公は寄り添えたのだと思えました。
そういう意味でも大迷宮バハムートは印象深いです。
最後に一言。
ルイゾワパンチすげぇ。
○次回予告次回は新生エオルゼア編最終回「第七星暦編」です。
主にこの時点のイゼルやエスティニアン。
そして、やっとアルフィノについて語っていこうと思っています。