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【暁光の刻】第15話:見えぬ真意

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アサヒの言葉が頭から離れなかった。

そんな余韻を引きずったまま、ドマの各地を巡った帰り道

ユウギリが発した「ともあれ、イッセとアザミが無事でよかった」という言葉が、緊張の糸を緩めた。

だが、次に続いた「紅甲羅の行動は気になるな……」という一言には、ただならぬ思いが滲んでいた。

紅甲羅は、わざわざヤンサまでやって来たのだ。その目的が単なる強盗とは思えない。

そんな空気を感じ取ったのか、アサヒは「いささかケチがついてしまいましたが……」と視察の終了を告げた。

その表情に浮かぶ余裕と自信が、どこか不自然に思えたのは気のせいだろうか。

「ナマイ村には行かなくていいの?」というアリゼーの問いに、アサヒは言葉を選びながら答えた。

「帝国の軍服を身に着けた者が、血の匂いをまとわせて現れたら……動揺を与えかねませんからね」

その返答は理屈としては正しいが、どこか釈然としなかった。

アサヒは「ドマ町人地」に戻ると言い、マキシマとともに去っていった。

彼の背中には「何かを成し遂げようという強い決意」が感じられた——アリゼーはそう言ったが、果たしてそれは本当に帝国の改革を願うものなのだろうか。

その場に残ったユウギリは、ヒエンが「帰燕館」に集まるよう伝言を託していると告げた。

何かが動き出している——そんな予感が胸をよぎった。
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