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Yuki Nekomiya

Chocobo (Mana)

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小話: 儚き夜を胸に抱いて(17)

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 わああ、とどよめきに似た歓声が、地を揺るがした。竜の咆哮を思わせる、けれどもっと喜びにあふれた幾多の叫びが、灰めいた薄い青空のもとに響き渡る。
 安堵の笑みを浮かべる者、脱力してへたり込む者もいれば、仲間と肩を叩き互いの苦労を分かち合う者もいる。反応はそれぞれだけれども、多くの冒険者たちが皆この日を無事に迎えられた事を一様に喜んでいた。色とりどりのマジックプリズムがあちこちで打ち上げられ、ちょっとしたお祭り騒ぎだ。
 ……いや、実際にこれはお祭りなのだろう。少しずつ少しずつ、4度の事業を経てようやく『復興』の時を迎えた蒼天街なのだ、この騒ぎも不思議ではない。
「……綺麗になったなぁ……」
 その喧騒の中で、ラサラスも小さく笑みを浮かべて周囲を見回した。かつては、染みついた煙と煤とわずかな血の匂い、それから見渡すばかりの瓦礫の山だけが視界に映っていたものだった。けれども今はもう、それらはどこにもない。此処にあるのはなんの変哲もない、新しく整えられた、美しい石造りの街並みだけだ。今はまだ住人は少ないけれども、いずれ多くの人たちが此処に住み、行き交い、賑わうようになるのだろう。
(見せたかったなぁ……)
 ふと、そんな思いが胸を衝く。
 一緒に喜んでくれただろうか。あるいは、はしゃいだのだろうか。どんな風に、どんな声音で、どんな表情で。
 時の流れはひどく残酷で、いつしか笑顔を思い出すことすら難しくなるのかもしれない。胸にわだかまるこの感情も、いずれは「そんなこともあったなぁ」とうっすら思い出す程度になることだって、あり得る話だ。
 それでも、まだ鮮明に覚えている今は、今だけは。
「……見ていますか、――」

 あなたの居ないエオルゼアを、それでも僕らは歩いていく。
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