
一度だけダンジョンにご一緒したことがある。アルテマウェポンと戦ったときのことだ。あれだけの名声を得ていながら、決して驕らず、誰にでもフラットな対応をしていたのを思い出す。
彼がFF14にもたらした影響は計り知れない。「光のお父さん世代」と呼ばれるほど、ブログを読んでFF14を始めた方も多く、私もその1人だ。
原作ブログは非常に緻密な構成で、貪るように読み続けたし、光のお父さんのドラマは実際にエオルゼアの中で撮影を行ったのも衝撃的だった。放送開始当時結婚したばかりの嫁と毎週楽しく観ていたのを思い出す。
今も嫁がこのゲームに理解を示してくれるのは、間違いなく光のお父さんの影響だ。そして今では私も光のお父さんになり、3年以上この世界で旅を続けている。
漆黒のヴィランズ実装直前に、劇場版光のお父さんが公開された。周り見渡してもヒカセンだと思うとニヤけてしまったし、笑いあり涙ありとシンプルに一つの作品として楽しませて頂いた。
劇場版で印象的だったのは最後のシーン。マイディーさんとお父さんがクリスタルタワーを見上げて幕を閉じる。2人の冒険は第一世界へ続いていく。ということを示した粋な演出だった。
ブロガーとしても尊敬していた。私も別な分野で1,000記事ほどブログを執筆していたことがあり、いかに毎日更新が困難なことかも理解している。常にマイディーさんはエオルゼアのあらゆる面を、時に鮮やかに。時に楽しく、時にコミカルに切り取って描き続けていた。並大抵のことじゃない。
好きなことを好きとポジティブに書き続ける姿勢、それがたくさんの光の戦士達から支持を受け続けた理由に違いない。まだまだ書きたいことはあっただろうに。
闘病が上手く行っていないことを知ったときは言葉が出なかった。これからゾディアークとハイデリンを巡る最大の謎に迫るのに。何故マイディーさんがその物語を堪能できないのか。あまりに辛い現実だった。
訃報を聞いたとき、偉大な方がエーテルの海へと還っていかれたと感じた。安らかに眠ってほしい。マイディーさんによってエオルゼアに導かれ、私は誰かのためにプレーする喜びと楽しさを知った。
この間3歳になった娘がゲーム画面をみて「これパパのおうちなの?遊んでみたい」と言ってきた。私は「まずひらがなを覚えてからだな」と返した。そして「キミは保育園でお友達と遊ぶでしょ?パパはここでお友達と一緒に遊ぶんだ」と話した。1日の終わりに帰る庭がある。
いつか私も娘と一緒に旅をする日が来るのだろうか。彼の愛した世界で。もしくは、彼が愛した遥かなるオンライン大三千世界で。冒険はどこまでだって続いていく。