Character

Character

  • 0

クエストサイドの続き

Public
クエストサイドの続き。

めっちゃ長くなってしまった。
一応サスタシャハードのネタバレありますのでお気をつけて。

あと一人キャラ崩壊してます。

Click to showClick to hide
-------------------

フローテがいたはずのそこには、ララフェルが立っていた。

'いや、あれララフェルかな…??それにしては少し大きいような気が…'
『失敗して妖異でも呼んだかな?』

はかちぇが洒落にならないことを言う。

『ニパしゃん…あれからはおねえちゃまの匂いがうっすらだけどするでふっち。』
パティが言うなら間違いが無いのだろう。

おまぢない自体は成功している様子だが…

'あとはあの光がどんな影響しているかだよね…'
おまぢないの発動する瞬間に空から降ってきた光。

それがフローテを直撃し、気がついたらそこにはララフェルのような存在がいた。

「フーム…」


『喋ったでふっち!』
慌てて物陰に隠れるシルフ達。


'あなたは…フローテ…??'
恐る恐る問いかけてみる。


ララフェルのような生き物は不敵に笑う。
「そうだと言って信じるのかのぅ?お主は?」


'…フローテじゃないな…あんた誰だ?'

「おおこわいこわい。こんなに恐ろしいかーばんくる?といったかの。それを見るのは初めてじゃ。」
少しも怖がっている様子のない〈何か〉


「このままいても仕方ないことじゃ。ほれ、家に案内しろ。」
とんでもなく横暴な態度をとられ苛つくが、確かにこのままでいては人目につく。
どこに目があるかわからない以上一先ず屋内に入った方がいい。

'いいよ、おいで。'

そうは言ったものの警戒は解かない。

「ほれ、お主達も早ぅこい。わしを待たせる気かえ?」
『は、はいでふっち!』

'あのかぶれ組がおとなしく従ってる…本当に何者だあんた…??'
「まぁおいおいわかってくるじゃろうて。」


カーバンクルとララフェルのような何か。
そしてシルフ達は家のなかに入っていく。


-----------------------------

警戒しているのが馬鹿らしくなってくるほどに無防備だった。
自信満々の表情と尊大な態度に惑わされていたのだろうか。

'これじゃただのちびっ子じゃないか…'

家に入るなりお菓子が食べたいと言い始めた彼女。
適当に誤魔化そうとしたが、
「わしには全て見えておるんじゃぞ…隠しても無駄じゃあ!」
そういって意気揚々と地下に降りていってしまった。


イスに座って目を輝かせながらケーキを頬張る彼女は子供そのものだった。


'もう…頬っぺたクリームまみれじゃない…'
「おお、わるいのぉ!そうじゃ!わしはくっきーとやらも食べてみたいぞ!」

小綺麗になった顔を輝かせながら机を叩く。

'はぁ…コクラシアよろしく…'
『わ、わかったでふっち。取り敢えずお菓子いっぱい作るでふっち!』


'さて…'

ようやく話が出来るかと思ったが、そうでもないらしい。

'完全にケーキに夢中になってる…'

'ほら、またクリームつけて…そろそろ話もしてくれないかな…??'
「おおそうじゃったな!」


「わしのことは…そうじゃなぁ、ラーラとでも呼んでもらおうかのう。」
'なにその今決めましたって感じは…'

コクラシアが机にクッキーの山を置く。

「そんなことよりも、フローテのことは気にならんのか?」

そういいながらも目線はクッキーに釘付けだ。

'1個食べたら教えてよ…'

やや投げやりなニパの言葉に大きくうなずく。
…両手にクッキーを持ちながら。


『作りがいのあるちびっ子でふっち…』
小声でコクラシアが漏らす。


'まぁ確かにいい食べっぷりだけども…この調子じゃあ日が暮れちゃうよ。'


「(ゴックン)それはまずいのぅ。じゃあ話してやるかの。」
「まず、この身体フローテのものじゃよ。まぁあやつの意識は完全に封じておるがの」


'はぁ?なんで封印なんてしてるのよ!'
憤るニパ。

「じゃないとわしが入れなかったからじゃ。」
しれっと返すラーラ。

「おまぢない自体は成功しておるし、戻った時いつもより強くなるぞよ?」

'だからって…'
そこでふと気付くニパ。

'なんでおまぢないのこと知ってるのよ…??'

「何でじゃろうなぁ…」
不敵に笑うラーラ。


『おまぢないは限られた者しか知らないはず…』
流石のはかちぇも動揺を隠せない。


「だから言っておるじゃろう?全て見えておると…お主達のしようとしていることもな。」

『むぅ…』
'そこまで知っているなんて…あんたの望みはなに…??'
警戒心を露にして問いかけるニパ。

「望みじゃと?そうじゃなぁ…特にないのぅ。あ、もっとスイーツとやらを食べたいのぅ。」
'はぁ…??'


まったくわからない。
したいからする。気分がコロコロ移り変わる。
行動原理が子供そのもの。


『ニパしゃん。ひとまず従っておくしか無さそうでふっちよ…』
パティがそばで囁く。

'確かにそうね…まぁこのちびっ子が満足すればフローテも帰ってくるでしょう。'

プリンを一口食べ、ほっぺに手を当てるほど美味しそうに食べるラーラ。


『そういえばニパしゃん依頼はどうするでふっち?』
パティが素朴な疑問をぶつけてくる。


'あーすっかり忘れてた。こんな状況じゃぁとてもじゃないけど無理だねぇ。'

『ニパしゃんそういえばずっとカーバンクルでふっちね。おねえちゃまの身体に戻れないんでふっちか?』

'さっきからやろうとはしてたんだけどねぇ。なぜか出来ないの。'
「そりゃそうじゃ。わしがいるからもう空きスペースなぞないわ!」

ケラケラと笑うラーラ。

'頬っぺたにまたクリームついてるよ…'
「おお!すまぬの。して、依頼がどうとか聞こえたが…」


ここで初めてニパは不味いことをしてしまったと気が付いた。


「その依頼、わしがやろうぞ!」


'いうと思った…'
『えぇ~戦えるんでふっちか…??』


「当然じゃ!ひとひねりじゃぞ!」


'…はかちぇ。レナクシアにおまじないかけてくれる?'
『その必要はないんじゃないか?』
'えっ!'

まともだと思っていた相手からの意外な返事につい変な声を出してしまった。

『いや、確証があるわけでは無いが…元はフローテな訳だし…それに…』
言いよどみ、他のかぶれ組を見るはかちぇ。

'それに、なにさ?'

『なんとなく、懐かしいような…そんな不思議な感覚するんだよね。』
代わりにレナクシアが答える。

『一応私も姿消して着いていくからさ。この姿だと戦闘じゃ役に立たないけど、偵察位は出来るよ。』
『ニパしゃん、おねえちゃま返してもらうために頑張るでふっち…!!』


「そうじゃそうじゃ。これをこなせばわしも満足するぞ?」
腕を組み、意地悪そうな顔で笑うラーラ。


最早何を言っても無理だろうと悟る。

'わかったよ。ただ、準備はしっかりしていくからね。あと顔を隠すから。'
「なぜじゃ!なぜ顔を隠すのじゃ!こんなにぷりちーな顔にしたと言うのに…」
'一応フローテ有名人だからね…でもまぁその姿じゃわからないか。どっちでもいいよ?'

「ふーむ。まぁ隠しておくかの。」
'ふーん?まぁ別にいいけど。ほら準備するからこっちきて。'
「おお!頼むぞ!」


部屋に消えた二人を見守るかぶれ組。

『ねぇ、あの魔力の感じ…やっぱり…』
『うむ。私もそう思うが…なんでこんなところに来ているのだろうな…??』
『はわわわ…お菓子いっぱい食べてもらえて光栄でふっち…』
『案外子供っぽいんでふっちね。』


------------------------

「ほらいくぞよ!」

意気揚々と家を出るラーラ。


その後ろを若干ぐったりした様子で追いかけるニパ。

『いってらっしゃいでふっち~』
それを見送るかぶれ組も少々ぐったりしているようだった。



'あんまり急ぐと転ぶよ!'

ララフェル特有の歩き方でずんずん進んでいくラーラに注意を促す。
が、

「大丈夫じゃ…ふぎゃ!」
盛大に躓いて転ぶ。


'本当に大丈夫かなぁ…'


ある程度の時間を一緒に過ごしてなんとなくわかったことがある。
ラーラの挙動一つ一つがぎこちないのだ。
まるで、見よう見まねのような。

「もう大丈夫じゃ!子供扱いするでない!…ふぎゃ!」
'もう…'

こんなことを数度繰り返すうちに目的の場所についた。


スウィフトパーチ入植地


霊災の爪痕に再建された小さな集落。
いや、再建されたように見える、といった方が正しいだろう。

建物こそあるものの、人は少なく活気はない。


「よっぽど外のドードー達の方が元気じゃのう」
ラーラの言葉に反論はない。


'あそこの建物で待ち合わせだね。'
「おおそうか。では早速会いに行くとするかのぅ!」

勢いよくドアを開ける。


中ではルガディン族が数名イスに腰掛けカードで遊んでいた。

「お主らが依頼主かの?」

『なんだ?このちびっ子は。』
『おままごとなら他所でやりな。』

若干のアルコール臭。
間違えたかと思い出ようとするニパ。
しかし、

「なんじゃ…?人がわざわざ来てやっておるというのにその態度は…」
『んだよガキんちょ。さっさとママのところに帰るんだな。』
『ここはお前みたいなガキが来る場所じゃねぇんだよ。わかったか?』


「ほぅ…こわっぱ共が…よく吠えおる…」
'ちょっと…'


止めようとしたがとてつもない魔力の奔流を感じる。
いや、最早エーテルの巨大な塊がそこにあるような感覚。

仮面を外そうとするラーラ。
その隙間から更にとんでもない量のエーテルが漏れ出す。


さっきまで絡んできていた男達の顔にも緊張が走る。

『そこまでだ。』


これまで黙って推移を見守っていたルガディン族の女が口を開く。
『私の部下が申し訳ない。場所が場所だけにな。無垢な子供を危険に巻き込むわけにはいかなかったのだ。』

深々と頭を下げる大男達。
先程までの酒臭さすら消えている。


『そこにいるカーバンクル。言葉を理解できるな?』


'ついでに喋ることも出来るよ。'
『ふむ、そうか。やはり依頼を出した相手で間違い無さそうだな。』


喋るニパに驚かない女。


あぁ、やっぱりか。と納得するニパ。

その横でようやく落ち着きを取り戻したラーラが話を進める。
ハウスでの振る舞いや先程の怒りを見ていると心配だったがとんだ杞憂だった。


「ここがアジトじゃな?この入り口以外に抜け道はあるのかの?」
『ある。だが心配しなくていい。全ての抜け道は私の部下がで封鎖してある。通り抜けようとするやつがいたら臨検でひっつかまえるさ。』
「ほほぅ…それでは次。戦力はわかるが肝心の親玉の情報が少ない。他に知っていることは?」
『すまないがこれ以上は…いや、1つ忘れていたのがあったな。洞窟内でのエーテル濃度が異常に高くなっている。』
「それは穏やかじゃないのぅ…わかった。気を付けるとしよう。そして他には…」

こんな様子で話が進んでいく。

やはりこのちびっ子はただ者じゃないな。



「ふむ。こんなところかの。情報交換感謝するぞ。」
『こちらこそ、一目見たときは冗談かと思ったが…よろしく頼む。』
「吉報を待ってるとよいぞ!ニパゆくぞよ!」


地図などをまとめて鞄に入れ小屋を後にする二人。


『いやはや、流石の英雄の迫力といったところですかな?』
『いや、いつものあいつの感覚と微妙に違ったような…』
『そうなんですか?提督。』
『何を言っている。ここにあのくそったれなメルウィブがいるわけないだろう?』
『それは失礼いたしやした姉さん…』
『頼んだぞ。二人とも…』



----------------------------


'見張りとかはいないみたいだね。'
茂みからアジトの様子を伺う。


「海賊ごときわしらの相手ではないと思うがのぅ」
あくびをしながら着いてくるラーラ。



'眠いなら先に家に戻る?'
「あそこまで言っておいて行かないは無しじゃな。それに離れすぎるとお主消えるぞ?」

'えっ'

「えってお主今カーバンクルじゃぞ?」
'すっかり忘れてた…'
思わずそばに駆け寄るニパ。


「むぅ。近づくと暑苦しいのぅ。」
'あんたどこ行くかわからないからこうでもしてないと安心できないから…'
身体を擦り付ける程近付くニパ。


「離れるのじゃ~!」
'いやだ!'

ニパを離そうと懸命に押すラーラと離れまいと抵抗するニパ。

「わかった。わかったのじゃ。こうしよう。」
先に折れたのはラーラだった。
ニパの身体を抱き締める。


'お?おお?'
不思議な感覚が身を包む。

「一種の加護みたいなものじゃ。これで自然消滅は防げるじゃろう。無論離れても平気じゃ。」
'それっていつまで持つの…??'
「ちと短いのぅ。」
'えっ'
「ざっと100年位かの。あっという間じゃ。」
'??????'

やはり、変な感じがする。
今までのおまぢないとは明らかに異なる感じ。
それこそ、これまでとは前提が違うような…??



「さて、もうあまり時間も無いことじゃしさっさと片付けるかの!」
テクテク進んでいくラーラ。
'ちょっと待ってよ!'


中は更に薄暗く、ひんやりしていた。
以前来たときと比べて、人の気配が全くと言っていいほど無い。

本当にここはアジトなのだろうか。
彼女らに騙されているのではないか。

ついそう考えてしまうほどに人気が無さすぎる。


「む?」
少し開けた場所に複数の人影が見える。

'なんだろう…スゴい全身がざらつく…'

違和感を感じているニパをよそに、攻撃魔法を詠唱するラーラ。
弾けとぶ人らしき物体。

それを境に周りの人影も動き出す。

'わっわわっ!'
「ニパよ。蹴散らすぞ!」

少し驚かされたものの、対した驚異ではなかった。
だが、その死体は不意討ち以上の衝撃を彼女らに与えた。

「こやつら…エーテルが狂っておるのぅ。」


人のような影だったが違う。
身体は膨れ上がり、アンモニア臭を漂わせている。
'まるで海の生き物みたい…'

「ふーむ。乱れかたからして典型的なテンパードじゃが…このような神はおったかのぅ。」
'でも何にせよ蛮神絡みなのであれば見逃す訳にはいかないね。'
「そうじゃが…ふーむ。」

「…どうも理から外れておるな…あの感じの正体はこれじゃったか。」


------------------

これまでと違い全く人の気配が感じられない。
それどころか悪意や敵意すら感じられないので奇襲を受ける危険が高い。
そのため、ニパを先頭にゆっくり進む二人。

途中で数回襲われたり、エーテルの影響からか異常に巨大化した蠍などがいたりしたが、慎重に進んでいたお陰か順調にここまではこれている。

ただニパにとっては、奥に進むにつれてラーラの機嫌が悪くなっていくことだけが気掛かりだった。


扉を開ける。

すると板で舗装された広場のような場所についた。

そこにはこれまで襲いかかってきた人のような存在と、非常に大きな大男がいた。
いや、大男のような存在と言うべきか。


『な、なんだお前らは!』
その身に似つかわないすっとんきょうな声を上げる大男のような存在。


'あの感じ…それにあの服…まさかあのアホ船長…??'
「んむ?知っておるのか?」
'といっても私はまだあの頃は意識もはっきりしてなかったから確証は持てないけど…'
「意識が覚醒しておらん頃か、フローテが覚えておるかもしれんなぁ。」

「…おお、そうか!あやつはサハギン族に騙されて切り殺された哀れな船長か!」


思い出した嬉しさからか洞窟内に響き渡る声ではしゃぐラーラ。

『なんだとそこのガキ!ぶっ殺してやる!』


「貴様なんぞ秒で片付けてくれるわ!」
'あぁ…やっぱりこうなるのね…'


そう言いながら改めて船長(?)の顔を見る。


'あいつ…あの顔…アジムで会ったあいつに似ている…'
全てを憎む憎悪の塊。

フローテを傷付けた敵。


心がざわつく。
色を失っていく世界。



「落ち着くのじゃ。」

不意に頭を撫でられる。

「あやつはあの系列ではない。どちらかというともっと外れた存在じゃ。」
心を読まれた衝撃。
そして意味深な発言。



色々問い詰めたいことはあった。
だが何とも言えない気持ちよさ、暖かさに身を委ねる。


「さて、行くかの。1分半じゃ。」
世界に色が戻り船長が取り巻きと共に突っ込んでくる。

先頭に魔法を掛け拡散させるラーラ。

立ち込める煙の中に突っ込んでいくニパ。
ラーラへの進路を塞ぐ形で立ち、大地の力を解放する。


取り巻き程度では耐えることの出来ない威力。
仮に耐えたとしても、大地からの脈打つ力の奔流によって身を滅ぼされるだろう。


『グッ』

近付くことを諦めたのか銃を構える船長。

’させないよ!’

狙いを定める船長に体当たりをするニパ。
揺れる巨体。


『この!獣が!』

そして準備を終えるラーラ。


「時間じゃ!サモン・バハムート!」


カーバンクルの、ニパの身体が大きく膨らむ。
空気で膨らませるような表面的なものではない。
エーテルの質量自体が増加している。
しかしその刹那、死をも恐れぬ存在となり果てたモノ達が妨害する。
狙いがぶれる。

直撃こそしなかったが、それでも戦意を削ぐには十分だったようだ。



『や、やべぇ!お前ら後は任せた!』


背を向けて一目散に駆け出す姿で確信した。
'やっぱあいつ船長だったんだ…元…'


「ぬが~なんじゃこやつらわ~!」

バハムートから戻り一息ついているとそんな叫びが聞こえる。
どうやら放った部下達は全員ラーラの方に向かったらしい。



ララフェルにしてはやや大きい身体が船長の元部下達によって隠されている。


'あぁごめんごめん。いま助けるよ。'


全く反撃してこなかった。
命令だけを忠実に守る元部下達。
彼らの意識はあるのだろうか?

そんなことをぼんやり考えていると中から頬を膨らませたラーラが出てきた。


'大丈夫?怪我してない?'
「むぅ。そこは平気じゃが…なんか変な液体で身体びちゃびちゃじゃ…気持ち悪い…」
'うわぁ…'


'取り敢えず代えの服でも着る?'
「そうするのじゃ…」
'多分近くにレナクシアがいるはず…'
「たしかこうじゃったかの?」
懐から葉っぱを取りだし音を鳴らす。


『呼んだかしら?ってまぁ言いたいことは大体わかるけど。はい。代わりの服。』
「おお感謝するぞ!」


着替えている間に情報交換するニパとレナクシア。

'後ろから見ててどう?'
『年相応の子供かな…振る舞いだけはね。』
'近くにいるとすごくわかるよ。魔力というか、なんというか難しいけど。'
『うん。単純な魔力というには違和感を感じるのわかるよ。』
'得たいが知れないけど…でも暖かさを感じるんだよね。なぜか。'
『ほっほぅ…流石というところかな…??』
'なにさその反応は…'

「着替え終わったのじゃ!」

問い詰めようとしたところで時間切れ。

「さぁ!さっさとあいつをとっちめにいくぞよ!」
'はいはい…'


--------------------
'あそこにいるのそうじゃない?'
「見つけたぞ!次は逃がさんからな!」


ラーラの大声に驚き、入江の奥へと走り出す船長。

'海に向かって何かしているみたいだけど…'


そういった次の瞬間、大きな水しぶきが上がり海中から巨大な生物が姿を現した。


'な、なんだあれ‼'


驚くニパをよそに一人首を傾げるラーラ。
「あんなやつおったかのぅ…??」

'取り敢えずあいつを倒せば良さそうね…ってあれ?船長は?'
「さっきあやつに放り投げられておったぞ。痛快じゃったわ!」
'うっわ見たかった…まぁいいや。さっさと倒して帰りましょ。'



ニパが近付くと、周囲の穴から触手が伸びてきた。

'わわっ。捕まれないように気を付けないと…ラーラも…あれ?ラーラ?'

「ぬわ~!!!」

振り返ると中に浮いたラーラの姿があった。


べちゃっと地面に落とされ更に追い討ちで墨まで吹きかけられる。

うつ伏せのまま起き上がらないラーラ。
一先ず比較的安全な所まで引っ張るニパ。


'大丈夫…??'

もう一度声をかけると突然ムクリと起き上がるラーラ。
「…大丈夫なように見えるかの…??」


'ご、ごめん…'
なぜか謝ってしまうニパ。


「お主が謝ることじゃないぞ?」
声は穏やか。
しかし、投げられた衝撃で壊れた仮面から覗く瞳は笑っていなかった。



「覚悟せぃよ?このイカが…この身体にもだいぶ慣れてきたからのぉ…!!」

'やっぱりメチャクチャ怒ってる…!!'


これからニパはとてつもない体験をする。

一切の無駄の無いエーテルの流れ。
フローテも上達している方だと思っていたが、まだまだだったと思い知る。

絶え間なくニパにも飛んでくる支援魔法や指示そしてサモン・バハムート。
一瞬にも感じられる濃密な戦いに、疲労すら感じる暇は無かった。


盛大な水飛沫をあげながら水中へと戻っていく巨大生物。


「ふぅ!スッキリした!さぁ帰るぞニパよ!」
ニコニコしながら悠々と後にするラーラ。


絶え間なく戦闘し、幾度もバハムートに変化したニパは地面にへたりこんでいる。
「ぬぅ?あの程度でへばってしまったかぇ?まだまだ修行が必要じゃな!」
ケラケラと子供のように笑うラーラ。

「レナクシア!ニパを頼んだぞ!」
『なんで私が…』
ぶつぶつ文句を言いながら準備をするレナクシア。

洞窟を出るとちょうど朝日が登り始めていた。
「もう時間じゃしな…」

--------------------

『素晴らしい…流石といったところかな?』
岩影から彼女らを見送る女達。


『英雄の本気とやらは凄まじいですな。』
『いやいや、彼女ですら未だこの境地には立ってないだろうさ。』
『??提督が何を言っているのかさっぱり…』
『何度言えばわかる。ここにくそったれのメルウィブがいるはず無いだろ?』
『へへへ…すいやせん…』
『しかし、なんとまぁ。ここが潮の変わり目か?』

------------------

「さて、そろそろわしは帰るとするかの。あんまり長いこと借りてる訳にもいかんしな。」
'帰る?あぁ、やっぱあんたおまぢない関係なかったのね…'

全員が庭に集まりラーラを見送る。


「なかなか楽しかったぞ!まぁ後は上手くやってくりゃれ。」
'言われなくてもそうするよ…結局あんたの正体聞いて無かったけど?'

「まぁ、もう言わずとも分かるじゃろうて!」
ラーラの身体が薄い光に包まれ始める。。


「あぁ、そうじゃ。」
'何よまだなんか言いたいことあるの?'

「アジムステップにあやつそっくりの傲慢な男がいるじゃろ?もし機会があったら伝言を頼みたいのじゃが。」

'傲慢な?あぁ、マグナイさんね?なに?'

「お主のナーマはすでに近くにいるぞ!と伝えてくりゃれ。」
'なんであたし達が…言ったところで聞いてくれないと思うんだけど…なんであんたがそんな事言うのさ。'

徐々に光が強くなっていく。


「なーに。先輩からの助言じゃよ!」
ケラケラと子供のような笑い声をあげながら消えていった。

'何が先輩よ…'
シルフ達は大笑いしている。

'はぁ…取り敢えずフローテを運ぶか。ほらあんた達も笑い転げてないで手伝ってよ…'


ニパとシルフ達は家にフローテを運び入れる。



後は頼んだぞ。愛しい子らよ。


その夜の月は大きく綺麗だった。






Comments (0)
Post a Comment

Community Wall

Recent Activity

Filter which items are to be displayed below.
* Notifications for standings updates are shared across all Worlds.
* Notifications for PvP team formations are shared for all languages.
* Notifications for free company formations are shared for all languages.

Sort by
Data Center / Home World
Primary language
Displaying