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偽典FF14 ch.2 #026 ナルザルの双剣 Part3 [Chapter2 Fin.]

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巨漢とローブというのはどうしても違和感がある。


ルガディン族の知り合いもいるのだが、彼らより一回り大きい。それがローブをきて橋の真ん中に構えていると、悪の迫力も三割増しというところだ。


「おいおい、一人で済んだ死刑の数が、えらいことになったな。無駄に数を増やすなよ。めんどくせぇ」


召喚士はすでに自分よりも遥かに片腕ほどの角を頭にいただいた赤黒い巨体が現れていた。あれはヤバい、長引けば犠牲はまちがいない。何人かがふきとばされていく。

「一番隊、私に続け。ほかの隊はまわりの雑魚どもを掃討していけ。」
ミラ団長が、正面にたっていた。流石に吹き飛ばされはしないが、受け流すのが精一杯という感じだった。階段の下ではアルディスとリーヴォルドがやりあっていて一進一退という感じだった。目で追うのがやっとで、攻守の切り替えが絶え間なく繰り返され、剣と剣とのぶつかる音が響いていく。


召喚士をやるしかない。ルガディン族の召喚士のほかローブがもう一人、そしてまわりに数人が控えている、警護係というところだろう。幸いこちらには気づいていない、やるべきことは一つだった。懐からピッケルを取り出し、スネークを唱えて始める。何を?地獄をだ。


ルガディン族の召喚士が足元をみると石畳が濡れていた。熱い空気の中に鼻につく匂いが床から登ってきていた。目のまえの戦いは中央に構える盾を持つ剣術士、おそらくこのギルドの団長が耐えているようだが、それもそうは持たないだろう。召喚士した「」の耐久力とその暴力はその辺のヒトでなんとかなりはしない。そしてあれを相手にしながら召喚士の前にたどり着くことなどできはしない。横の黒魔道士は、すでに趨勢がみえたとばかりつまらなさそうにしていた。


ローブが汚れるの鬱陶しいと、少しづれようと思い始めたとき、かすかに「ファイア」という下級魔法の名を聞こえた。それと同時に青白いの炎が地面から吹き上がった。気を取られる瞬間というのは、時が止まって見えるというが、横の黒魔道士の足元に火のついた酒瓶が弾けると同時にそのローブは炎に包まれていた。警護は、足元の火を振り払っている。


召喚士は「敵襲だ!」橋の方にいる後詰めに叫ぶと足元の火を払いながら、後ろにさがった。黒魔道士は、ローブを脱ごうとしていたが、全身に火が周りあさってのほうに走っていく、そして火を払った警護がその火をけそうと追いかけていた。うまくいけば助かるかもしれないが、助ける義理もなかった。アラクランという組織に友などおらず、お互いが役に立つかどうか、金になるかどうかだけなのだ。


橋をくだり、詰め所の橋の木まで下がると、足元の火は消えていた。このローブはそのへんの火などでは焦げ付きさえしない。限られたルートでしか手に入らないものだった。問題は、召喚した魔物とそうとう距離が離れ、魔物への影響力がおちていることだった。魔力の供給が途切れれば、こちらの世界で形をなすことは難しく、今現在でいえばその耐久力も力も落ちているかもしれなかった。


「くそ、これは急いで戻らねば・・」ひとりごとがつい口をついてでたのだが、最後は空気がもれたようにでない。激痛が体全体に走り、言葉が何処かへ消えてしまった。何があったのか考えることもできない。しかし胸元から血で濡れた剣がとびでていた。「あっちに行ってもらっちゃ困るんだよ。あとこれハルオーネってんだ、新技。どう?」背後から声が聞こえているが、聞き取ることが難しい。「だれか・・・」胸元の剣がぐるりと廻るとその次の言葉はきえてしまい。召喚士は正面から地面に倒れた。


「魔物が消えたぞ!」遠くからミラ団長の声が聞こえた。これでおそらく勝負の趨勢はきまったのだろう。そろそろ召喚士を探しにくる連中がやってきそうだったので、刺さった剣を抜き取ると藪に隠れ、そのままミラ団長へ加勢するべく、橋へと走った。魔物が消え、後ろで起きた小火騒ぎに黒魔道士、召喚士がいなくなったおかげで、アラクランは散り散りに逃げて行った。


ミラ団長が最後の敵を斬り伏せたこと、アルディスの勝負もついたようだった。最後のリーヴォルドの攻撃を弾いたあとの連撃は、ほとんど目で追えなかった。こっちが覚えたコンビネーションが1番目だとすれば、あれは何番目だというのか・・敗れたリーヴォルドは、自分の組織が壊滅したことを悟ったのか、自ら谷へ落ちていった。
ヒトが落ちていく光景というのは、後味は悪い場面のなかでも最悪の1つだ。アルディスはきっちり止めをさしてやるべきだった。まぁ、ついさっき魔道士を火だるまにし、召喚士の胸に剣を埋めたものがいうセリフではないだろうけども。


「バカ野郎・・」、アルディスのその言葉だけは谷に響いていた。ミラ団長はその様子を何も言わず睨んでいたが、踵を返すと盾を背負いながら帰りの合図をした。そのあとギルドのメンバーとウルダハへと戻った。そしてギルドルームでアルディスとリーヴォルドの因縁やら、そのあたりの話を聞くことになった。アルディスはミラ団長からギルドに戻るように言われたが、それを断った。アルディスからお前がミラ団長をどうのこうの言われたが、その辺はすべてスルーした。


ただ召喚士と魔道士を仕留めたことで、ギルドの部隊長の一人に抜擢された。とはいえ部隊をもっているわけではなく形式的に中堅どころはみなこの資格をえるらしい。ザザリックはさらにもう1つうえの副団長の一人だったりする。


ギルドルームをでて、市場にある一杯飲み屋で飲んでいると、「よっこらせ」とアルディスが隣に座った。酒はと店主に勧められたが手を振って断った。そうかと、酒盃を机においた。


「いや、わりいな、飲んでるところ」、どうやら急いでいるようだったので、先を進めろと合図をした。
「もろもろ片付いただろ?ウルダハでやることもなくなったから、旅に戻ることにするよ。別に死ぬわけじゃねえし、戻っても来るから別に挨拶ってのもあれだけどな。」
前回が7年、今回は何年になるか分かったものではない。だからこそ最後になるかもしれないと告げにきたのだろう。この様子では団長に挨拶はないだろう。知らんぞ、本当に。


「こっちのことは心配するな。団長は大丈夫だ」と拳を出す。

アルディスは下をむいて「そうか」と拳をあわせた。


下においたナル剣を持ち上げ、席を立つと店主に一礼をした。立ち姿がきれいな男の礼は絵になるものだ。そしてこちらにチラリと見ることもなく、市場に消えていった。しばらく向かった先を見送ったのち、酒盃に新しい酒をつぎたし、中にかかげ、祝の一言を添えることにした。


「友の旅路に幸あらんことを!」、その言葉は市場の行き交うヒトの声にかき消されもせず、しばらく耳に残った。
Comments (2)

Ju-shirou Mishima

Belias [Meteor]

やっとChapter2が終わりました。Chapter1と合わせて60話とか笑ってしまいました(泣)

剣術士ギルド編が終わり、メインクエストに入ってくことになります。アルディスいないことにしてしまったけど大丈夫か?とか心配のタネはつきないのですが、出たとこ勝負ですね・・

Ayaka Wavesurf

Belias [Meteor]

お疲れさまでした。

出世したようですね!冒険者しろう^^召喚士の魔物と遠隔呪術師はやっかいですからね。それを仕留めちゃうとご褒美は出るでしょうね。アルディスは元々、流浪人の剣士だしどのタイミングで現れても不思議ではないかと('ω') 
時間が合えばIDや討滅戦のSSは協力しますよ。FCの人たちにもご助力願いましょう。
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