■はじめに
アーリーアクセスから10日ほどで、紅蓮のリベレーターのメインシナリオを駆け抜けました!
というわけで、今回のシナリオの感想なんかを書いていきたいと思います。
……という書き出しを書いてから3ヶ月ほど放置。まぁそれぐらいには、自分の中では(シナリオ的な)モチベーションは高まらなかったなぁという感想なんですが。
どうやら世間、特に欧米ではシナリオの評価が大変高いということで、マジか……という気持ちに。
あまのじゃくってわけじゃないんですが、うーんもうちょっと欲しかったなーという人間の意見もしたためておこうと思って、重い腰を上げてみました。
あ、例によって
・考察とか一切ないです
・ネタバレしまくりです
・今回辛め採点なんでお好きな方は読んでて気分よくないかも
ですので、ご了承くださいませ。
■読み物としてのシナリオとしての不出来とゲームシナリオとしての出来の良さ
私の『紅蓮のリベレーター』のシナリオとしての感想は、この見出しに集約されます。
■ゲームシナリオとしての没入感の高さ
今回、ゲーム体験を通じて得られるシナリオ(ストーリーテリング)は、非常によかったと思っています。
■インスタンスの戦闘は効果的
各種インスタンスバトルはオートクチュールで作られているせいか、どれも演出・バトルの手応え両方で楽しく、かつNPC達がしゃべるセリフもよく出来ていて、没入感とても高くてよかったです。
みんな言いますが、秋節の合戦の出来が特にお気に入り。あれだけ何度も遊びたいですよね。
■サブシナリオの厚みと出来の良さ
今回、サブクエストはメインを進めるためのレベリング機能に加え、連続サブクエストを豊富に用意することにより、各拠点での設定や人間模様を重層的に描き出すことに成功しているなと思いました。
特にアラギリの母親のクエストは、バックボーンの重さと、苦さとさわやかさが入り交じった読後感がとてもよかったなと。
あとアジムステップに住まうアウラ族の独特の風習なんかも見事に表現されてましたね。
■シナリオとしての問題点
ゲーム体験として優れてるサブシナリオに比べ、純粋な読み物としてのメインシナリオについては、個人的には乗れないところが多かったなと思っています。
■悲壮感がないのはよいことなのか?
もちろん、簡単に人を殺せって言ってるんじゃないんですが。
『蒼天のイシュガルド』では自分たちをイシュガルドへと導いてくれたオルシュファンが倒れ、旅の仲間だったイゼルも倒れ、もうひとりの旅の仲間のエスティニアンは敵に取り込まれ……と、失うものがとても多く、だからこそ「自分が手にした勝利は軽いものではない」と思えたわけです。
今回は途中から仲間になった反抗軍のコンラッドとゴウセツぐらいで、しかもゴウセツも最後は生きてるしなーという。なんかこう、軽いっすよね。
しかも神龍を封じるために身を挺したパパリモのことを誰も思い出してやってないし……リセ……
■虐げられる民草を描けていたのか?
ドマもアラミゴも、帝国に長年支配されてきた人々であり、彼らを解放したい!というのがリセや、我々光の戦士のモチベーションとなるはずなんですが。
さすがにメインクエストだけではそこまでの感情移入はできず、というところでして。
サブシナリオを読み進めることでそこら辺は補完できるんですが、メイン側でもう一押しないとしんどくない?ってのが自分の感想です。
■ドマ編
■キャラ立ちしてるアジムステップの面々
NPCに関しては、今回はアジムステップの面々の圧勝でしょう。
余輩さんことマグナイ、彼のライバルというか腐れ縁のサドゥ。
そして光の戦士を受け入れてくれたシリナ。
みんなキャラが立ってて、面白くて他にいなくて、かっこいい。
ドマに向かうトンネルの手前での、『紅蓮の解放者』のタイトル回収部分の下りとか鳥肌立ちました。それは、彼女がキャラとしてしっかり立って、我々光の戦士の仲間だと認識できたからだと思うんですよね。
■ドマの人たちは…と思いつつも
アジムステップに比べると、ドマの人たちはちょっとあっさり風味なところは否めません。
が、サブクエストでちょいちょいいい味出している人たちがいたり、メインクエストのお使いのさなかにも、バックボーンが透けて見えたりと、ちょいちょいいいところが入るのでなんとか。
あとはドマを代表するユウギリ・ゴウセツ・ヒエンの3人が、それぞれ信念を抱えて走るキャラクターで、見ていてワクワクしたし、一緒にがんばらねば!と思えたのもよかったなと。
それと実はいい仕事してたアリゼーちゃん!彼女の存在がなければ、ドマの旅はもっと味気なかったでしょう。今までメインシナリオに絡んでなかった分、ここぞとばかりにキャラを立ててきてくれて楽しかったです。
■アラミゴ編
■アラミゴ民を描いてきたことによる、感情移入のしにくさ
ここまで書いてきて、おそらく私が一番ひっかかってるのは、アラミゴ編なんだなと改めて認識しました。
アラミゴ編を代表するキャラはリセなんですが、彼女の信念とか行動原理がいまいち伝わらない、共感できないところがひとつ。
それと、今までウルダハ関連のシナリオで、アラミゴ人が抱える問題を把握するのと同時に、アラミゴ人によって生じた問題に翻弄され続けてきたので、正直あいつら助けてもな……ってのが一番大きいなと。
だってクリスタルブレイブをあんなことにしたの誰よ? って話があるじゃないですか。
確かに彼らは国を奪われたし流れた先で大変な目にあってるしってのは分かるんだけど、だからってそれら非道な行為を正当化されてもなぁ……って思ってたので、どうにも。
そんな中、実は敵側のイェーさんの方が、ヒカセンの心理に近いことを(メタ的にとはいえ)言ってるのは面白かったですし、ある種の悲哀すら感じるキャラ造形は見事だったんじゃないかと。
■総括
今回のシナリオが世界的に評価高いのは、民族問題的なところに切り込んでいってるところだと思います。私ももちろんそこは評価してるところなんですが。
民族解放運動という大きなうねりの中で、各ポイントで大変大きな働きをしているってのは分かるんですが、どーにも「俺の手で解放したったで!」って感じはない。
神龍を倒せるのは光の戦士だけ!ってのは分かるんですが、どーにも今までの蛮神問題の延長線上の感じしかしない。
『蒼天のイシュガルド』を私が気に入ってる一番のポイントは、自分の手で1000年にも渡る竜詩戦争を終わらせたって実感があるところなんです。
それがあまりにもおとぎ話過ぎる、あり得ないって意見があるのもわかるんですが、私はそこでこう返したいんですよ。
「だってこれ、ファイナルファンタジーだぜ?」
いろんな世界で、その世界が崩壊する危機を救い続けてきた、英雄になれる話が『ファイナルファンタジー』じゃないですか。
「MMORPGだけどファイナルファンタジーのナンバリングタイトルである、だからこそシナリオには力を入れる」と吉田P/Dも言ってるわけで。
ファイナルファンタジーらしさは忘れないで欲しいなぁと思ってます。
■次への期待
まだ4.Xシリーズははじまったばかりですし、最後まで見届けないとなんとも言えない段階ではあると思います。
吉田P/Dも、シナリオは意外な展開になっていく、楽しみにしてて欲しいと言ってますし。
……ただ、スタッフ陣が敬愛してるのは松野氏ってことは、今回のような民族問題だったり、日の光が当たらない英雄譚だったりがかっこいいと思ってるわけで。そこにがっつり行かれると個人的には追いかけるのしんどくなるなぁ、って思ってます。
ともあれ、4.1も近いことですし、まずは期待して待つこととしましょう。